芸能

《割とノーテンキなんですよ》芸歴66年・石坂浩二インタビュー「若さの秘訣? そんなものはないけど、何事も気負わないでやるのが長続きしていいのかな」

芸歴66年を迎えた石坂浩二

芸歴66年を迎えた石坂浩二

 デビューから66年、第一線で活躍し続けている俳優・石坂浩二(83才)。芸能界の重鎮でありながらも、趣味のプラモデルの話ともなれば、少年のように目を輝かせて話が止まらなくなるほど、親しみやすい一面も持っている。そんな石坂にロングインタビュー。最終回となる第3回では、生きる流儀を聞いた。【全3回の第3回。第1回から読む】

退院日に「今晩、ビールを飲んでもいいですか?」

 劇団四季の創設者である浅利慶太さんや映画監督の市川崑さんなど、数々の“恩師”たちの下で経験を積んだ石坂は、演技において、“冷めた部分を持つ”ことを心がけるようになったという。

「ぼくは演技をするとき、絶えず自分のほんのちょっと外側を見ている自分がいるようイメージしています。うまくいっているときは自分ではない、いろいろな人の仕事の成功が重なったとき。そう考えるとうまくいかなかったときの理由が分析しやすい。もちろん、家に帰ってクヨクヨすることもありますよ。そういうときは、好きな絵を描いたりプラモデルを組み立てたりしながら、頭の中で理由を考える。

 ただし、その日限りね。それ以上はほじくり返さない。割とノーテンキなんですよ」(石坂・以下同)

 この性分は闘病でも生きた。

横溝正史の小説を映画化した『犬神家の一族』。石坂の金田一耕助役は当たり役となる

横溝正史の小説を映画化した『犬神家の一族』。石坂の金田一耕助役は当たり役となる

「2002年のこと。テレビドラマ『水戸黄門』(TBS系)で4代目の水戸光圀を演じている最中に直腸がんが判明しました。ステージ3でした。ショックを受けるかと思ったんですけどね、少し前に同じ直腸がんを患って手術をした義弟がピンピンしていたから平常心でいられました」

 このとき60才。手術は無事に終えたが、前年に一般女性と再婚したばかりだったので、妻に心配をかけたのが心苦しかったという。幸い順調に回復し、転移も見られなかったため、退院日、石坂は主治医にこんなノーテンキな質問をしたという。

 今晩、ビールを飲んでもいいですか?──。

「先生からは“そんな石坂さんだから傷の治りも早いんでしょう。内臓も若かったですよ”って言われました。帰ってからビール? もちろん飲みましたよ(笑い)」

関連記事

トピックス

大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、不動産業者のSNSに短パン&サンダル姿で登場、ハワイの高級リゾードをめぐる訴訟は泥沼化でも余裕の笑み「それでもハワイがいい」 
女性セブン
今の巨人に必要なのは?(阿部慎之助・監督)
巨人・阿部慎之助監督「契約最終年」の険しい道 坂本や丸の復活よりも「脅かす若手の覚醒がないとAクラスの上位争いは厳しい」とOBが指摘
週刊ポスト
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
《再スタート準備》中居正広氏が進める「違約金返済」、今も売却せず所有し続ける「亡き父にプレゼントしたマンション」…長兄は直撃に言葉少な
NEWSポストセブン
不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《ベリーショートのフェミニスト役で復活》永野芽郁が演じる「性に開放的な女性ヒロイン役」で清純派脱却か…本人がこだわった“女優としての復帰”と“ケジメ”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の一足早い「お正月」》司組長が盃を飲み干した「組長8人との盃儀式」の全貌 50名以上の警察が日の出前から熱視線
NEWSポストセブン
垂秀夫・前駐中国大使へ「中国の盗聴工作」が発覚(時事通信フォト)
《スクープ》前駐中国大使に仕掛けた中国の盗聴工作 舞台となった北京の日本料理店経営者が証言 機密指定の情報のはずが当の大使が暴露、大騒動の一部始終
週刊ポスト
タレントとして、さまざまなジャンルで活躍をするギャル曽根
芸人もアイドルも“食う”ギャル曽根の凄み なぜ大食い女王から「最強の女性タレント」に進化できたのか
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
安達祐実、NHK敏腕プロデューサーと「ファミリー向けマンション」半同棲で描く“将来設計” 局内で広がりつつある新恋人の「呼び名」
NEWSポストセブン
還暦を迎えられた秋篠宮さま(時事通信フォト)
《車の中でモクモクと…》秋篠宮さまの“ルール違反”疑う声に宮内庁が回答 紀子さまが心配した「夫のタバコ事情」
NEWSポストセブン
熱愛が報じられた長谷川京子
《磨きがかかる胸元》長谷川京子(47)、熱愛報道の“イケメン紳士”は「7歳下の慶應ボーイ」でアパレル会社を経営 タクシー内キスのカレとは破局か
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さまの墓を参拝された天皇皇后両陛下(2025年12月17日、撮影/JMPA)
《すっごいステキの声も》皇后雅子さま、哀悼のお気持ちがうかがえるお墓参りコーデ 漆黒の宝石「ジェット」でシックに
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」新年特大号発売! 紅白激震!未成年アイドルの深夜密会ほか
「週刊ポスト」新年特大号発売! 紅白激震!未成年アイドルの深夜密会ほか
NEWSポストセブン