かつて、デコルテ露わな勝負服で完全復活した時の原英莉花(時事通信フォト)
後輩・馬場の成長
原は日本ツアーで5勝を挙げている。ほかの選手に引けを取らない実績だが、明暗はどこで分かれたのか。プロゴルファーの沼沢聖一氏が語る。
「身長173センチと恵まれた体格の原の飛距離は世界レベル。ですがやや調子にムラがあり、特にパターの精度が課題でしょう。Qシリーズは2つの異なるコースを交互にプレーする特殊な方式を取っています。当然、グリーンのスピードも傾斜もまるで違うため、そのコースに対応することが求められます。山下選手や岩井姉妹と比べるとその精度に差が出た」
だが、沼沢氏は下部ツアー挑戦が結果的に原を成長させるきっかけになるのではないかと見る。
「下部ツアーは色々なコースで開催され、コンディションもマチマチ。コースに対する判断力などが鍛えられると思います。馬場も1年間やって力をつけました。原の師匠であるジャンボ尾崎は『原は、ひとつずつは凄いがスコアメイクが下手だ』と言っていた。米ツアーで戦うためには安定感を身につけられるかが課題でしょう」(同前)
屈指の人気を誇る選手だけに期待も大きい。来季は下部ツアーから這い上がれるか。