スポーツ
瀬古利彦氏が予想する2025箱根駅伝

【瀬古利彦氏が予想する2025箱根駅伝の構図】優勝候補の青学・駒沢・国学院の強みとウイークポイント ダークホースは「中央大です」

2025箱根駅伝の注目ポイントを瀬古利彦氏が紹介

2025箱根駅伝の注目ポイントを瀬古利彦氏が紹介

 正月の風物詩である箱根駅伝。「3強」の争いといわれる今回は、どこが先頭で大手町のゴールに飛び込んでくるのか。強豪校・注目選手の評価からレース展開の予想まで、長距離陸上界のレジェンドである瀬古利彦氏(DeNAアスレティックスエリートアドバイザー)が語り尽くした。【前後編の前編】

 101回目となる今回の箱根路の大きな見所は、10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝を制した国学院大の「大学駅伝三冠」への挑戦だ。そこに連覇を目指す青学大、前回2位で三冠を逃した駒沢大が立ちはだかる「3強」の構図といわれる。1月2日の往路中継の解説も務める瀬古氏はこう言う。

「3強とその下には差がありそうです。しかし、前回も“駒沢一強”の前評判に反して青学が勝ったわけで、当日の箱根で何が起きるかは本当にわからない。解説者泣かせですが、面白い展開になるのは間違いない」(以下、「」内は瀬古氏)

 すでに二冠を獲った国学院大の強みは、長いレースの“後半”にある。出雲では前半3区は5位以内をキープしつつ、4区の野中恒亨(2年)からは3連続区間賞。5区の上原琉翔(3年)でトップに立つと、最終6区の平林清澄(4年)が差を大きく広げた。全日本でも5区の野中と6区の山本歩夢(4年)の区間賞の走りで2位に浮上。7区の平林で首位の青学大に4秒差まで迫ると、アンカーの上原が首位でゴールした。

「一言で言えば、層が厚い。2月の初マラソンで2時間6分台を叩き出したエース・平林君の実力が図抜けていますが、彼に続く力を備えた選手が何人もいる。レースを組み立てる前半だけでなく、後半も持ち堪えられるわけです。10月に練習の取材に行ったら、平林君の練習が素晴らしいのはもちろんのこと、他にも10人以上が同じような長距離のロードのためのメニューをやっていました。

 前田康弘監督は駒沢大出身。マラソンに近い距離を走らせ、箱根でも勝ってきた大八木弘明監督(現・駒沢大総監督)の教え子です。大八木さんの練習法を踏襲しているのだと思います」

 とはいえ、そのまま勝てるほど箱根は甘くないと瀬古氏は続ける。

「国学院は箱根で前回の総合3位が最高。まだ“勝ち方”を知らない。出雲や全日本と違って山登りの5区と山下りの6区という特殊区間の難しさもあります。初優勝と三冠が懸かるプレッシャーは大変重いはずです」

関連記事

トピックス

公選法違反の疑いで刑事告訴され、書類送検された斎藤知事(左:時事通信フォト)と折田楓氏(右:本人SNS)
“公選法違反疑惑”「メルチュ」折田楓氏の名前が行政SNS事業から消えていた  広島市の担当者が明かした“入札のウラ側”《過去には5年連続コンペ落札》
NEWSポストセブン
コンサートでは歌唱当時の衣装、振り付けを再現
南野陽子デビュー40周年記念ツアー初日に密着 当時の衣装と振り付けを再現「初めて曲を聞いた当時の思い出を重ねながら見ていただけると嬉しいです」
週刊ポスト
”薬物密輸”の疑いで逮捕された君島かれん容疑者(本人SNSより)
《28歳ギャルダンサーに“ケタミン密輸”疑い》SNSフォロワー10万人超えの君島かれん容疑者が逮捕 吐露していた“過去の過ち”「ガンジャで捕まりたかったな…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
「全てを話せば当然、有罪となっていたでしょう」不起訴になった大物地面師が55億円詐欺「積水ハウス事件」の裏側を告白 浮かび上がった“本当の黒幕”の存在
週刊ポスト
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
「お笑い米軍基地」が挑んだ新作コント「シュウダン・ジケツ」(撮影/西野嘉憲)
沖縄のコント集団「お笑い米軍基地」が戦後80年で世に問うた新作コント「シュウダン・ジケツ」にかける思い 主宰・まーちゃんが語る「戦争にツッコミを入れないと」
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン