O-1を3度制している「ありんくりん」のひがりゅうた(左)とクリス(右)

O-1を3度制している「ありんくりん」のひがりゅうた(左)とクリス(右)

友近と冠番組を持つ「沖縄の宝」

 今大会、5度目のファイナル進出を果たした沖縄出身のコンビ・わさびの小だいらくんは、沖縄芸人にとってのO-1をこんな風に表現した。

「1月2日はだいたい親戚で集まってO-1を観ている。なので、決勝に出られると親戚が喜んでくれます。がんばってるねー、って」

 ただ、応援してくれる人間との距離が近すぎるためにこんな窮屈さもある。相方の具志堅将司は顔をしかめる。

「決勝に上がれなかった年の親戚周りは地獄です。一度、仮病を使った年もあったぐらい。とにかく会いたくなかったんで」

 O-1は沖縄の芸人にとって、ときにM-1以上のものだという。O-1で過去3度、戴冠しているありんくりんのクリスは話す。

「昔はM-1よりもO-1のほうがぜんぜん緊張した。沖縄芸人である以上は、どうしても獲りたいタイトルだったので」

 アメリカ人の父と、日米ミックスの母を持つクリスは、見た目は欧米人。一方、相方のひがりゅうたは沖縄古来の伝統衣装に身を包み、三線やうちなーぐち(沖縄方言)を得意とする生粋の沖縄人。沖縄の特異な文化と伝統を凝縮したような2人は沖縄テレビで『友近ありんくりんのい~あんべぇ』という冠番組を持ち、全国ネットの番組からもたびたび声がかかる。『い~あんべえ』は共演者の友近たっての希望で実現した番組であり、ありんくりんは今、友近をして「沖縄の宝」と評されるほどの存在だ。

 彼らが目指すのは、沖縄に住みながらも全国で売れる芸人だ。ひがが地元にこだわる理由をこう話す。

「方言を大事にしたいというより、方言じゃないと漫才ができないんですよ。『なんでだよ』って言うより『なんでよや』のほうが気持ちが入るんで。昔、本土のライブで、ばりばりの方言で挑んだことがあるんですけど、信じられないくらい滑って。あんとき、島から離れないでおこうと思いましたね」

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