ビジネス

大阪のおばちゃんが熱狂した「阪急ブレーブス」と近鉄電車限定の”理不尽なマナー”「こら、近鉄乗るときは○○の帽子かぶらんかい」《関西私鉄ものがたり》

1924年8月1日に開業し、101年目となる甲子園

1924年8月1日に開業し、101年目となる甲子園

 1936年から始まった日本プロ野球の歴史。その球団オーナー企業には現在、新聞や食品、ITなど、さまざまな業界の会社名が並ぶが、かつては鉄道会社が数多く名を連ねた。中でも存在感を放っていたのは「関西私鉄」だ。

 関西五大私鉄の歴史を綴った『関西人はなぜ「○○電車」というのか─関西鉄道百年史─』(淡交社)著者の元全国紙新聞記者・松本泉氏は、「日本のプロ野球の基盤は、関西の私鉄が築き上げた」と指摘する。では、関西私鉄はプロ野球の創生期にどう貢献したのか。球団は関西の人々にとってどんな存在だったのか。同書より、プロ野球と関西私鉄の相関関係をお届けする。(同書より一部抜粋して再構成)【全5回の第2回。第1回を読む】

 * * *
 日本のプロ野球の始まりは、1936(昭和11)年の職業野球リーグ戦といわれている。

 参加したのは東京巨人軍(現在の読売ジャイアンツ)、大阪タイガース(現在の阪神タイガース)、名古屋軍(現在の中日ドラゴンズ)、東京セネタース(後の東急フライヤーズ)、阪急軍(後の阪急ブレーブス)、大東京軍(後の松竹ロビンス)、名古屋金鯱軍の7チームだった。

 リーグ戦といっても、春季、夏季、秋季の大会として開催され、試合数も10試合前後に過ぎない。優勝チームが確定しない大会もあった。

「野球を職業にするような男は単なるやくざ者だ」と思われていた時代である。参加するチームも、プロ野球リーグも、手探り状態が続いていた。

 さまざまな企業が結成に関わっており、読売新聞社オーナーの正力松太郎が熱心に働きかけて誕生したチームが少なくなかった。

 そんな中で異彩を放っていたのが、阪神電鉄が結成した「大阪タイガース」と、阪神急行電鉄が結成した「阪急軍」だった。

 鉄道会社が母体となり経営基盤がしっかりとしていただけではなく、甲子園球場、西宮球場という本格的な大規模スタジアムをホームグラウンドとして所有し、イベント運営にも支障がなかったからだ。

 東京巨人軍、大阪タイガース、阪急軍以外のチームは、オーナー会社が転々とし、ホームグラウンドも粗末で、不安定な経営を続けていた。

 しかし、1938(昭和13)年に結成された「南海軍」と合わせて、関西の私鉄が所有した球団は、安定した経営と運営で創生期の日本のプロ野球をけん引した。甲子園球場や西宮球場が、初期のプロ野球の“夢舞台”となった。

 日本のプロ野球の起源は、まさに関西の私鉄といってもいい。関西の私鉄が球団を持っていなければ、日本プロ野球の本格的な誕生は20年以上遅れていたに違いない。

関連記事

トピックス

中居の近影をキャッチ(2025年12月下旬)
《ゴルフ用ウェアで変装して百貨店に…》中居正広、外出頻度が増えている 表舞台では“盟友たち”が続々言及する理由
NEWSポストセブン
サッカー日本代表・森保一監督
サッカー日本代表・森保一監督 優勝を目標に掲げるW杯への意気込み「“日本人ならできる”という姿勢を示し、勇気や自信を届けたい」 
女性セブン
トランプ大統領と、金正恩氏(AFP=時事)
トランプ大統領は金正恩氏を「マドゥロ方式」で拘束できるのか──荒唐無稽と笑えなくなった国際政治の危険な“初夢”
NEWSポストセブン
中国人インフルエンサーがカンボジアの路上で変わり果てた姿で発見された(TikTokより)
《へそ出しタトゥー美女の変わり果てた姿》中国インフルエンサー(20)がカンボジアの路上で発見、現地メディアに父親が答えた“娘と最後に連絡した日”【髪はボサボサ、うつろな表情】
NEWSポストセブン
プロ棋士の先崎学九段(左)と日本推理作家協会の将棋同好会代表を務める小説家の葉真中顕氏
【2026年の将棋界を展望】崩れ始めた「藤井聡太一強」時代、群雄割拠を抜け出すのは誰か? 伊藤匠二冠だけじゃないライバルたち、羽生世代の逆襲はあるか【先崎学氏×葉真中顕氏対談】
週刊ポスト
米国によってニコラス・マドゥロ大統領が拘束された(時事通信フォト)
《大統領拘束を歓迎するベネズエラ国民の本音》「男女ともに裸にし、数日間眠らせず、窒息を繰り返させる…」国連に報告されていた“あまりに酷い拷問のリアル”
NEWSポストセブン
運転席に座る中居(2025年12月下旬)
《三歩下がって寄り添う高級ジーンズ美女》中居正広を今もダンサー恋人が支える事情「この人となら不幸になってもいい…」過去に明かしていた結婚観との一致
NEWSポストセブン
一般参賀にお姿を見せた上皇さまと美智子さま(時事通信フォト)
《新年を寿ぐホワイトドレス》「一般参賀に参加いただく必要があるのか?」美智子さま“お手振りなし異変”報道で波紋…上皇ご夫妻が行事に込める「内に秘められた心の部分」
NEWSポストセブン
新宿の焼肉店で撮影された動画が物議(左は店舗のInstagramより、右は動画撮影者より提供)
《テーブルの上にふっくらとしたネズミが…》新宿・焼肉店での動画が拡散で物議、運営会社は「直後に殺処分と謝罪」「ねずみは薬剤の影響で弱って落下してきたものと推察」
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された秋篠宮家次女・佳子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀で見せた“ハート”》佳子さま、“お気に入り”のエメラルドグリーンドレスをお召しに 刺繍とハートシェイプドネックがエレガントさをプラス
NEWSポストセブン
茨城県水戸市のアパートでネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された
《水戸市・31歳ネイリスト女性死亡》「『誰かのために働きたい』と…」「足が早くて活発な子」犯人逃走から6日間、地元に広がる悲しみの声
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された皇后雅子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀の“ブルーリンク”コーデ》皇后雅子さまはスタンドカラーでフォーマルに、愛子さまはマオカラー風で親しみやすさを演出
NEWSポストセブン