自身も横浜OBの村田浩明・監督(撮影/杉原照夫)

自身も横浜OBの村田浩明・監督(撮影/杉原照夫)

 小野は横浜進学の決め手に、高校との交渉が解禁となる中2の秋以降、最初に声をかけられたことを挙げた。

「大阪桐蔭に行きたくなかったわけじゃないです。西谷先生も良い方でしたし、自分の将来についていろいろと話をしてくださいました。凄い監督さんだなと思いましたが、やっぱり一番に声をかけてくれた横浜に進学して、熱い監督さんを日本一にしたいと思いました」

 小野同様、プロを夢見る江坂も、横浜に進学した理由をこう話した。

「大阪桐蔭というより、関西の野球というのは、けっこうオラオラ系というか(笑)。自分の野球スタイルが関西のほうでは合わないかな、と」

 小野は今回のセンバツでは一塁手としてスタメン出場を続け、江坂もまたレフトもライトも守れる外野手として八面六臂の活躍を見せた。

 小野と江坂、そして山田は「いつか甲子園で対戦しよう」と約束して愛知を離れた。山田も2年生ながら智弁和歌山の正捕手の座を掴み、3人はセンバツ決勝の舞台で再会を果たした。

 一方、高校野球の世界で一強時代を築く大阪桐蔭は、近年はスーパー中学生と呼ばれるような選手に敬遠される傾向にある。2012年に春夏連覇を成し遂げた森友哉(現・オリックス)以降、大阪桐蔭のOBがプロの世界で大成していないことも、勧誘の不調の一因だろう。

 昨秋の大阪大会で優勝を逃し、センバツ切符が懸かった近畿大会では初戦敗退。2年前の選手勧誘の敗北が、6年ぶりにセンバツ出場を逃した結果につながったのでは、と考えるのは穿ちすぎだろうか。

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