1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
あらゆる場面でコンプライアンス意識が求められるようになった令和時代。かつて、今では考えられないバラエティ番組が放送されていた。ビートたけしがMCを務めた『スーパーJOCKEY』(日本テレビ系)だ。名物コーナーだった“熱湯コマーシャル”では「生着替え」が行われ、ハプニングも多数起きた。同番組にレギュラー出演した3人組アイドルグループ『みるく』のリーダー・そめやゆきこさんは、“熱湯コマーシャル”入湯回数9回という歴代3位の記録を持っている。
アイドル時代を経たそめやさんが、コント番組で経験した志村けんさんとの仕事、熱湯コマーシャルの裏話などを初めて明かした──。【全3回の第1回】
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10代の頃、小さな役者事務所に所属していたそめやさんは、1992年にデビューした3人組アイドルグループ『みるく』のリーダーとして活動。当時、人気だったバラエティ番組『スーパーJOCKEY』に生出演。ルーレットで当たった出演者が円形のカーテンで囲われただけの簡易脱衣所で水着に着替える“生着替え”をし、熱いお湯に浸かる“熱湯コマーシャル”で活躍した。当時はどんな現場だったのだろうか。
「ルーレットが誰に当たるか、事前に決まっていて知らされる、なんてことはなかったですが、なぜか私がよく熱湯に浸かることになって……。あの熱湯って、本当に熱いんですよ! 52度といわれていましたけど、CM中にスタッフが熱湯を頻繁に足すので、上のほうが熱かった。そして、お湯に浸かると熱いというより痛くて、風呂から出た後は体中真っ赤。いつも楽屋でずっと氷で冷やしていました。本当に嫌でしたね(笑)」
新人アイドルには厳しい現場だったが、司会のビートたけしの優しさに救われたという。