海外の街中を1人で歩いているときに「危ない」と注意されたことも
──なるべく安全な旅行を心がけているということですね。
「でも、正直、想像つかない危険な目に遭うこともあります。以前、フィリピンに留学していたときに野犬に襲われたことがあって、あわや大惨事でした」
──フィリピンは野犬に噛まれたことで狂犬病の被害も多数報告されている国だと聞きます。かなり危険な状況だったと思うのですが、どういった経緯で野犬に襲われることになったんですか?
「私が通っていた学校の前には、いつ見てもガリガリの野犬が3、4匹いて。ある日、友人たちと遊びに行く約束をしていたのですが、集合場所に向かうためには学校の前を通る必要がありました。しかも遅刻ギリギリだったため、野犬の隣を走って通り過ぎたら『ギャンギャンギャン!』って吠えながら追いかけられて……猛ダッシュで逃げました。
それでもずっと私を追いかけてくるので、最終的には傘を広げて威嚇したり、背負っていたランドセルを投げつけるフリをしたり……それでなんとか逃げ切ることに成功しましたが、後で先生に聞いたら『走るのが一番ダメ』と(笑)。『熊に対峙するときのように、ゆっくり歩いて遠ざかるんだよ』と教えてもらいました」
──トレードマークのランドセルが、まさかの犬避けグッズになるとは。大事に至らなくてよかったです。海外旅行をしていると、日本との“違い”を感じる場面は多いですか。
「ありますね。そのせいで、日本とは違った苦労をすることも多いです。まず、物のサイズが全然違う。私、アメリカのトイレだと便座が高すぎて足がつかないんです。にじり上がって 乗っかり、ぴょんって飛び降りるイメージ。なので、アメリカでトイレを使用するのは結構怖いですね。また、ドイツのビュッフェでは、机の上のお皿に手が届かなくて、最初から『うちのお客さんじゃないです』って言われているように感じました(苦笑)。
ほかにも、海外の街中を1人で歩いているときに、母親くらいの年齢の女性から突然『あなた、こんなところを一人で歩いて何してんの! 危ないでしょ!』と注意されたこともあります。そのときに日本との認識の違いを感じましたね。よく『アジア人は年齢がわかりづらくて、総じて若く見える』と言われます。くわえてこの身長ですから、子どもに見えたのかもしれません」