民事裁判は昨年11月26日、新井被告に165万円の支払いを命じた判決が確定している

民事裁判は昨年11月26日、新井被告に165万円の支払いを命じた判決が確定している

言い分の“変遷”

 民事裁判や、関係者の刑事裁判で、新井被告の当時の訴えが虚偽であるとの判断が下されたなか、5月16日の被告人質問は始まった。前橋地裁で一番大きな4号法廷の傍聴席の大部分が埋まったこの日、新井被告は弁護人とともに、13時半の開廷時刻ギリギリに現われた。以降、休廷を挟みながらも約3時間にわたって語り続けたのは「肉体関係はなかったがわいせつ行為はあった」、そして「電子書籍の取材で肉体関係があるとは言っていない」という趣旨のことだった。対する町長は一貫して、肉体関係はおろか、わいせつ行為もなかったと主張し続けている。

 これまでの新井被告の言い分の変遷を時系列で整理すると、まず2019年の電子書籍刊行時は「町長と肉体関係を持った」と主張していた。次に2021年12月には「陰部や胸を触られ、陰部に陰茎を押し当てられた」というわいせつ行為があったとして前橋地検に告訴状を提出。これが現在、虚偽告訴だとして起訴されている事案である。その後2023年11月、民事裁判の本人尋問で「肉体関係はなかった」と証言し、「胸や太ももを触られた」と述べた。現在、刑事裁判でも同様に「胸や太ももを触られた」と主張している。

 まず弁護人からの質問に答えた新井被告によれば、そもそも問題となっている2015年1月8日10時、町長室に出向いたのは自身のトラブル解決を求めてのことだったという。伝統的入浴法「時間湯」の湯長だった男性が「新井被告から脅迫を受けた」として警察に訴えていたのである。この相談のため、町長に面会を求めたのだという。

「町長が席を立った時、手招きして隣に座るように指示されました。それから体を触ってきて、上着の中に手を入れて触ったり、体を触られたりしました。すごく長い時間のように感じましたが、実際はどれくらいの時間だったかはわからないです。びっくりして体が硬直して動けませんでした」(被告人質問での新井被告の証言)

 しかし2019年、フリーライターの飯塚氏により発表された電子書籍には「肉体関係を持った」という新井被告の訴えが収録されている。また、「町長が耳元で他者との肉体関係の有無を尋ねてきた」という証言までも収録されていた。初公判で再生された録音データにそのような音声は確認できなかったが、電子書籍でこうした訴えが収録されたのはなぜなのか。新井被告によれば「告発文を書いた時、記憶を辿って書きました。思い出したくない、あまりいい記憶ではないので、それ以外のセクハラと混同して書いたと思います」(同)と、別事案と間違えてしまっていたのだという。

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