「たとえば、共鳴し合っている日本テレビの水卜(麻美)アナと若林さんの相性の良さとは違う良さがありますよね。弘中さんと若林さんはタイプが違うからこその味が出ているんじゃないかと思います。アナウンサーなら普通言い切らない、普通いけないところもぐっと踏み込むことができる。そういう面白さを、若林さんも感じている気がします。
企画書の段階からお二人が並んだとき、持っている雰囲気が合いそうだなって思いました。親しみやすいんだけれども、毒を持っているところは近いものがあるし、視聴者の間口を広げてくれて面白くなりそうだなって思いました」
番組内で若林は、激レアさんに対し、時に優しく寄り添い、時に激しくツッコむ。その塩梅は、激レアさんの性格やキャラクター性に合った絶妙さで、見ていて嫌な気持ちにならない。
「激レアさんは、『今まではどうしてもうまくいかなかったけど、1つ突破口のような何かを見つけて成し遂げた』人が多いんです。そういう人に若林さんは感情移入する部分があるのではと思っていますし、僕もそうです。いわゆる勝ってばかりじゃない人、“負けてる人”の気持ちをわかって汲み取れる部分は、いろんなMCの方がいますけど、若林さんがたぶん一番秀でているんじゃないかと僕は思います。
若林さんは、激レアさんとは収録でたまたま会った一般の方という感じじゃなくて、“出会っている”感じというか、ちゃんと興味を持って話を聞く姿勢を感じますよね。若林さんが積み上げてきたものの結果だと思うんですけど、最近は『他の番組は断っているけど、若林さんだったらちょっと聞いてほしい』という方が結構いらっしゃいます。『他の番組では、笑われて終わっちゃったんですけど、若林さんだったら、ちょっとお話したいから来ました』みたいに。そういうとき、番組の方向は間違っていなかったんだなって思いますね」
8年間で培われた「面白くなるかのセンサー」
番組では、弘中アナ自らが手書きしたフリップをホワイトボードに貼り付けながら進行する。基本的に再現VTRは使わず、チープ感のある手作りの小道具で“再現”して、激レアさんのエピソードを紹介していくのが大きな特徴だ。
「「激レアさんは、『今まではどうしてもうまくいかなかったけど、1つ突破口のような何かを見つけて成し遂げた』人が多いんです」