映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
「日本から出たら何か変わるかなと思ったけど、私が私であるだけだった」──穏やかな表情で話すのは、天才子役との呼び名も高かった渡邉このみ(18)。
映画『八日目の蝉』(2011)にて日本アカデミー賞新人俳優賞を史上最年少で受賞した後、ドラマや映画に引っ張りだことなり、朝ドラや大河への出演も果たしたが、2019年、中学生になる直前でぱたりと芸能活動を休止した。自分は何者なのかわからなくなり、心が消耗していた。
活動休止中は留学し、“世界”にも触れた。子役という特殊な環境に身を置き、もがいた思春期を経て成人になった今、渡邉が見つめるものとは──。【全3回の第2回。第1回から読む】