逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
6月7日の深夜、名古屋市中区栄の繁華街にあるホテルの一室で、会社員の男性(32)が殺害された事件。男性と一緒にホテルの部屋に入った19歳の女性・A容疑者と、後から部屋に入った加藤伶音容疑者(20、無職)が11日、強盗殺人の容疑で逮捕されている。捜査関係者が語る。
「男性はその日の夜、同僚たちと飲食店で酒を飲んだあと、その日知り合ったA容疑者とホテルに向かった。翌日、男性の妻から『夫と連絡が取れない』と会社に相談があり、滞在先を知っていた同僚がホテルに向かったところ、男性の遺体を見つけたとのことでした。
男性は腕時計などの金品を奪われ、ベッドの上にうつ伏せに倒れていたと言います。上半身は裸でズボンを履いており、シーツには鼻血とみられる血痕が残っていた。後から部屋に入った加藤容疑者が男性の首を絞め、殺害したとみられています」
同11日には、A容疑者と加藤容疑者にいわゆる『美人局(つつもたせ)』の手口で被害者から金品を奪い取るよう指示していたとして、波多野佑哉容疑者(23)も恐喝の疑いで逮捕されている。
現場のホテルは、繁華街の中心にあるラブホテルだ。近隣で物件管理等の仕事をしている男性が語る。
「現場のホテルがある場所は、かつて女子大が近くにあったことから“女子大エリア”と言って、昔から雑居ビルにフィリピンパブやらホストクラブやらが密集する、治安の悪い場所なんですよ。ラブホテルもたくさんあるし、過去にもこういう事件がしょっちゅうありました。今回みたいな美人局まがいのナンパも、結構あるんじゃないかな」
捜査関係者によると、被害男性と3人の容疑者に面識はなく、A容疑者と男性はその日出会ったという。どのような経緯で2人はホテルに向かったのか——。