モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月12日、撮影/横田紋子)
2025年7月6日から8日間、国賓としてモンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下。歴代天皇の同国訪問は初めてだが、天皇陛下は、皇太子時代の2007年に同国を訪問されている。両陛下は今回の滞在中、歓迎式典や歓迎の晩さん会に臨まれた。雅子さまはさまざまなファッションをお召しになり、気遣いあふれるコーディネートに注目が集まった。
日本の代表する花「桜」を連想させる淡いピンクのセットアップ
6日、チンギス・ハーン国際空港に到着された際、淡いピンクのセットアップをお召しになっていた雅子さま。日本の国花である桜を連想させるピンクは柔らかさや女性らしさを演出している。帽子やバッグなどのホワイトのアイテムは爽やかで清楚な印象を与えている。出迎えられるゲストとして、親しみやすさを感じさせながら、日本もアピールするという初日にピッタリなコーデだった。
スーツは哀悼の意を表す花と同じホワイトカラー
8日は第二次世界大戦後、モンゴルで抑留中に亡くなった日本人を追悼するため、「日本人死亡者慰霊碑」を訪問された。慰霊碑に白い花輪を供え、深々と頭を下げて黙礼された。
雅子さまは、ホワイトのスーツをお召しに。スーツと帽子にはネイビーのパイピングが施されており、ネイビーとホワイトのバイカラーコーデとなっていた。
白い花と同じホワイトを選ばれたのは、ファッションに追悼のお気持ちを込められたのかもしれない。
民族衣装風のロイヤルブルーのロングジャケットとワイドパンツ
11日、モンゴルの国民的祭典「ナーダム」の開会式に出席された天皇皇后両陛下。雅子さまはモンゴルの国旗カラーでもあるロイヤルブルーのワイドパンツとロングジャケットをチョイスされた。民族衣装を意識されたかのようなデザインで、現地への敬意が感じられるコーデだった。
大草原にマッチした爽やかコーデ
12日は、草原で行われた「ナーダム」会場を訪れ、競馬を観戦された。その後、ホスタイ国立公園で野生の馬をご覧になった。
現地のスタッフからの依頼で、今年誕生した子馬に天皇陛下は雄の子馬に「友(フレンド)」、雅子さまは雌の子馬に「愛(ラブ)」と命名したという。
この日、雅子さまがお召しになっていたのは絞り染めの生地と思われるロング丈のジャケット。淡い紫色の立体的な生地に白、黄色、緑の丸い模様が並んでいるデザイン。黄緑色のパンツと、爽やかな印象のジャケットが大草原にマッチしていた。
さまざまなシチュエーションに合わせて、お召し物を選ばれる姿から、雅子さまのファッションセンスの高さとともに、モンゴルへのリスペクトも感じられる。