「ドバイ案件」ではなく「香港案件」
港区女子といえば、会員制の店や、予約困難な高級レストランの料理、煌びやかな人たちの集まりの写真をSNSに載せるのが定番だが……。
「今はそういうSNSに載せる写真を撮るために港区界隈の会に参加する子や、ギャラ(お金)目当ての子もいるみたいですが、私たちの頃とはまったく動機が違いますよね。
私は完全に、『有名人に会いたい』ってだけでした(笑)。実際に好きな芸能人に会えたこともありましたし、その場にいた有名人から連絡先を聞かれて別の会に呼ばれたりとかありましたね。芸能人の卵の子たちは、やっぱり仕事につながる人脈、業界関係者や経営者と出会えることを目的にしている子が多かったかな」
煌びやかに見える「港区女子」界隈では、「金」にまつわるエピソードも事欠かないが、当時は少し違っていたという。
「そういう港区の会では食事などでかかったお金はもちろん全部支払ってもらえてましたけど、こちらも会いたい人に会えるので、今みたいな高額バイトという感覚はなくて、帰りに交通費を3万円いただくくらいでしたよ。気が合えば、『仕事仲間とハワイに行くんだけど、費用はもつから君も友達と一緒にハワイに遊びに来て、夕食くらいは合流する?』みたいな誘いはありましたし、その先には個人的に愛人契約みたいな形で付き合う子もいたみたいですけどね。
最近、港区女子の『ドバイ案件』が話題になりましたが、当時はセクシー女優の間で『香港案件』はよく耳にしましたね。ただ、昔から私は防衛本能が働くというか、本当に危ない人には近づかない習性があるんです。港区界隈で知り合った人のなかには、そういう『案件』を持ち掛けてくる人や、後に逮捕された有名人も複数いましたし、不倫騒動で活動自粛した有名人もいましたけれど、私はなぜかそういう人とは一線引いていたんですよね」