米軍のB2ステルス爆撃機(写真=AP/AFLO)
イランはロシアにも大量輸出するドローン生産大国
対するイランの反撃能力も見逃せない。米軍の空爆への報復としてカタールにある中東最大のアル・ウデイド米空軍基地をミサイルで攻撃。防空システムで迎撃に成功したものの、井上氏はイランの持つ軍事技術で侮れないのがドローン兵器(無人機)だと指摘する。
「イランはドローン生産大国でロシアに大量に輸出し、ウクライナ侵攻でも使われていることが知られています。イランのシャヘド航空産業が製造しているシャヘド136というドローンは、航空機タイプのプロペラ駆動の無人機です。なので人間が操縦する戦闘機ではできない軌道で飛ぶことができるうえ、小型で低速、低高度なのでレーダーによる検知が難しいというステルス性も持つ。これまでの軍事の常識が通用しない“ゲームチェンジャー”とも言われています」
(第2回に続く)
※週刊ポスト2025年7月11日号