国際情報

《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」

キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)

キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)

「レイプギャングが正義に直面することなく少女への搾取が許されていたとき、検察組織の長は誰でしたか?」──2024年末、そう指弾したのは、自らの発言でたびたび物議を醸す米国の実業家、イーロン・マスク氏だった。怒りの矛先は、かつてイギリスの検察トップで、現首相のキール・スターマー氏。米英の指導者の間で一体、何があったのか。

 マスク氏の怒りの対象は、イギリスで近年社会問題になっている「グルーミング」による性犯罪だ。グルーミングとは、主に未成年の少年少女をターゲットにし、信頼関係を築いた後、性的搾取・暴力・売春などに誘導するプロセスを指す。これまでの数十年にわたり、イギリスで数千人の少女がグルーミングによって搾取されてきた実態が明らかになっている。

 発覚したグルーミングの実態とは、一体どのようなものなのか。

「今年6月のBBCのインタビューで、当時少女だった複数の女性たちが被害を語りました。ある30代の女性が明かしたのは、18歳で家族から離れて自立した直後に“グルーミング・ギャング”に捕まり受けたレイプ被害です。推定70人以上の男に襲われ、虐待はほぼ毎日続いたと言います。1日に複数の男から暴力と性行為を強要されたこともあったと。女性は『彼らは女性を“どうでもいい存在”として扱い、自分たちの支配下に置くことで、虐待を正当化しようとした』と怒りを吐露しました。

 また別の女性は、12歳で白人男性に“調教”されたと語っています。最初は酒、ドラッグ、金を与えられ、男性を信頼したところで身体を支配されたようです。『私にとって彼は心の中では恋人だった』と語る姿が印象的でした」(国際ジャーナリスト)

 同様の被害が広がり、かつ深刻化した背景には、警察の“沈黙”がある。

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
《不動産投資会社レーサム元会長・注目の裁判始まる》違法薬物使用は「大きなストレスで…」と反省も女性に対する不同意性交致傷容疑は「やっていない」
NEWSポストセブン
女優・福田沙紀さんにデビューから現在のワークスタイルについてインタビュー
《いじめっ子役演じてブログに“私”を責める書き込み》女優・福田沙紀が明かしたトラウマ、誹謗中傷に強がった過去も「16歳の私は受け止められなかった」
NEWSポストセブン
告示日前、安野貴博氏(左)と峰島侑也氏(右)が新宿駅前で実施した街頭演説(2025年6月写真撮影:小川裕夫)
《たった一言で会場の空気を一変》「チームみらい」の躍進を支えた安野貴博氏の妻 演説会では会場後方から急にマイクを握り「チームみらいの欠点は…」
NEWSポストセブン
中国の人気芸能人、張芸洋被告の死刑が執行された(weibo/baidu)
《中国の人気芸能人(34)の死刑が執行されていた》16歳の恋人を殺害…7か月後に死刑が判明するも出演映画が公開されていた 「ダブルスタンダードでは?」の声も
NEWSポストセブン
13日目に会場を訪れた大村さん
名古屋場所の溜席に93歳、大村崑さんが再び 大の里の苦戦に「気の毒なのは懸賞金の数」と目の前の光景を語る 土俵下まで突き飛ばされた新横綱がすぐ側に迫る一幕も
NEWSポストセブン
学歴を偽った疑いがあると指摘されていた静岡県伊東市の田久保真紀市長(右・時事通信フォト)
「言いふらしている方は1人、見当がついています」田久保真紀氏が語った証書問題「チラ見せとは思わない」 再選挙にも意欲《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、夫の音楽家・塩入俊哉氏(時事通信フォト、YouTubeより)
「結婚前から領収書に同じマンション名が…」「今でいう匂わせ」参政党・さや氏と年上音楽家夫の“蜜月”と “熱烈プロデュース”《地元ライブハウス関係者が証言》
NEWSポストセブン
学歴を偽った疑いがあると指摘されていた静岡県伊東市の田久保真紀市長(共同通信/HPより)
《伊東市・田久保市長が独占告白1時間》「金庫で厳重保管。記録も写メもない」「ただのゴシップネタ」本人が語る“卒業証書”提出拒否の理由
NEWSポストセブン
7月6~13日にモンゴルを訪問された天皇皇后両陛下(時事通信フォト)
《国会議員がそこに立っちゃダメだろ》天皇皇后両陛下「モンゴルご訪問」渦中に河野太郎氏があり得ない行動を連発 雅子さまに向けてフラッシュライトも
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、経世論研究所の三橋貴明所長(時事通信フォト)
参政党・さや氏が“メガネ”でアピールする経済評論家への“信頼”「さやさんは見目麗しいけど、頭の中が『三橋貴明』だからね!」《三橋氏は抗議デモ女性に体当たりも》
NEWSポストセブン
かりゆしウェアをお召しになる愛子さま(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《那須ご静養で再び》愛子さま、ブルーのかりゆしワンピースで見せた透明感 沖縄でお召しになった時との共通点 
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏(共同通信)
《“保守サーの姫”は既婚者だった》参政党・さや氏、好きな男性のタイプは「便利な人」…結婚相手は自身をプロデュースした大物音楽家
NEWSポストセブン