Jアラートや、街中に大きなサイレンが鳴り響いたという
徒歩で集会所に向かうよう案内されたが、この日、気仙沼市の最高気温は29度で、「晴れていたこともあり体感温度は35度くらい」。息子もまだ小さいため、男性は自動車で高台へと向かうことに決めたという。
「ネットもLINEも使えない」
「妻とは携帯電話で話していましたが、LINEを送ろうとしても送れず、ネットにも繋がりませんでした。情報を入手するにはテレビを見るほかないのに、屋外ではそういったこともできず焦りました。ただ車内のテレビは見られたので、テレビをつけながら避難しました。
街中はのんびりした雰囲気でしたが、山へ向かう道は車で混雑し始めていました。途中立ち寄ったコンビニでは、高齢の女性店員さんが普通に接客していて、『本部から逃げた方がいいと指示はないのだろうか……』と心配になりました」
高台へと向かう途中、男性は、「気仙沼市総合体育館」を発見し、そこへ避難した。駐車場は8割方埋まっていたという。
「体育館の中では、合宿中と思われる高校生がスポーツをしていましたが、避難所として用意されている会議室もありました。そこまで人は多くありませんでしたが、寝たきりのご高齢の方が介護スタッフらしき人に付き添われて避難されていました。畳敷きの床に寝転がっていてお辛そうでした」