放送直後、番組の企画であずかっていたトイプードルとの写真を投稿(やす子公式Xより)
捜索中にやす子は、坂上さんに返す時間までに見つからない場合は「替え玉を用意しよう」という案まで出す。愛犬がすり替えられ、それに気が付かない飼い主などいない。動物好きならそれぐらい周知のことだろう。
街で聞き込みを行い、犬を飼っていないおじいさんが犬を散歩させていたと親子連れから聞き、おじいさんが盗んだと決めつける。家までいき、おじいさんに詰問口調で失礼な態度をとってしまう。そこにいた犬が坂上さんの愛犬とは違うとわかると「間違いでした。すみませんでした」とさらりと謝り、「近所のお子さんがウソをついて」と言い訳をする。「近所のお子さんに聞いて」ではなく、「ウソをついて」という表現から、この時にはあれ?と思ったのではないだろうか。そこで彼女は玄関先でおじいさんに膝を折って謝ったのだ。
一度探し出した犬を再び逃がした偽ディレクターらに「お前らバカ三人衆じゃん」ときつい口調で非難する。川岸を捜索中、対岸にいた犬に似せたぬいぐるみを抱えて走り去る剣道部員たちに「クソ女たち」と大声で怒鳴り、それを追いかけ水田に突っ込み泥だらけになる。ストレスとイライラから出たぶち切れた言動は、どれも笑いを誘うようなインパクトがあり、スタジオのMCらは大いに盛り上がっていく。
これらの言動にメディアやネットでは、思わず素が出た、ボロが出たとやす子の芸人としての器量や力量を案じた。期待を裏切られてしまうと、人は欲求不満やストレスを感じるものだ。やす子はどこまでもいい人というイメージを持っていた視聴者の中には、こうあってほしいという期待やこうあるべきという思い込みが裏切られたと感じた人もいたのだろう。
これまでとは違う姿を見せたやす子にネットでは批判の声が相次いだ。やす子は自身のXで「本気で真剣に見た方からの誹謗中傷が酷いです。やめて~バラエティなんだよ~心折れちゃうよ」と投稿。削除されてしまったが、彼女がやらせとわかっていたことを匂わせた。今のままと同じでは笑いが取れないと、これまでと違う自分を見せて笑いの幅を広げようとしたのかもしれないが、その企みは成功しなかったようだ。
どこまでが演出かは不明だが口の悪さを露呈させたやす子は、これからどこを目指していくのだろう。