ブラックな労働環境だったという(関係者提供)
「動画で殴られていた従業員は、社長の親族の子どもです。ただでさえ土木業界は厳しいのに、家族関係ということもあって、マインドコントロールされているような状況だったんじゃないかな。
自分が働いていた当時、毎晩、飯食いに社長の家に寄らないといけなかったんですよ。社長は説教癖があって、従業員ひとりずつ、なんやかんやと説教されていた。それに耐えられなくて、俺は社長とケンカして辞めました」
この元従業員は「会長はこの事態を深く悲しんでいる」とも語る。書類送検された社長は3代目で、現在の会長と血縁関係はないという。
「会社の規模を大きくするために合併した経緯があり、会長と社長に血縁関係はありません。だからこそ会長は、花井組が危機に陥っていることに強いショックを受けています。会長のお子さんがバスケをしていたから『レバンガ北海道』のスポンサーになったのに、それも契約解除になってしまい……」
会長にも取材をしたところ、「会社の解体などは、正式にはまだ何も決定していません」との回答だった。騒動への思いなどについてはノーコメントを貫いたが、「(今後について)答えが出てくれば、結果が出てくれば、いずれわかると思いますよ」と語った。
1939年に「土木請負業花井組」として創業した花井組。85年を超える長い歴史の末に、どんな答えを出すのか──。