大阪・関西万博内の人気韓国料理店『景福宮』で“食の安全”に関する疑惑が発覚した
世界中から人々が集う、大阪・関西万博。累計来場者は1400万人を超え、夏休みを迎えた会場は、たくさんの家族連れの明るい笑顔で弾けている。世界中のグルメも大きな魅力のひとつになっているが、実は“ある疑惑”が浮上している──。
「食に関わる問題は、人の命に直結します。あの時の対応は、決して十分だったとは思えません」
悲痛な面持ちでそう語るのは、万博会場内の韓国料理店「景福宮(キョンボックン)」に勤務していた元従業員のAさんだ。一体、世界中から客人を迎える晴れの舞台で何が起きていたのか。
景福宮を運営するのは、東京都中央区に本社を置く『有限会社KORAIDOU』。同社のウェブサイトには、事業内容として「博覧会における参加・運営」「レストランの企画・運営」などがあげられている。
問題が起きたのは、万博開幕から約1か月が経過した5月27日のことだった。Aさんが当日の様子を振り返る。
「5月27日、ホールのスタッフがお客様に『キンパセット』(2800円)をお出ししようと、作りおいていた弁当の蓋を開けた瞬間、付け合わせのチャプチェから、ツンと鼻を突く酸っぱい匂いがしたんです。実際に複数のスタッフが匂いを嗅いでみると確かに異臭がしました。この時点ですでに4食ほどお客様に提供してしまっていたので、“これ、絶対にダメだろ”と、すぐさまその弁当をキッチンに持ち込み、社長に報告しました」
チャプチェは、春雨を野菜とともに炒めた料理だ。報告を受けた社長は、即座にチャプチェの提供を中止するよう指示したという。