昨年170cmのヒグマを狩った40代のハンター
男性が体験したクマの生命力
「昨年10月、現地ガイドに案内をお願いし、猟犬を引き連れて狩りへ向かいました。猟犬がいないと害獣を見つけるのが困難なので、狩りの際は必ず同行させます。普段はシカなどを狩っていますが、このときはたまたまクマを見つけられたんです。
最初に目視したときは、だいたい40〜50メートルくらい距離がありました。実物を見ると、距離はあってもやはり怖かった。でも何より、猟犬がビクビクと震え上がっていた。普段はそんなことないんですよ。クマは独特のケモノ臭がするので、犬はそれを敏感に感じ取っているようでした」
男性は一定の距離を保ちつつ、クマを追跡。担いでいた銃を手に取り、引き金を引いた。
「散弾銃に一発弾(スラッグ弾)を込めて、まずは1発。これは腰のあたりに当たった。急所を外して『まずい』と思った瞬間、ガッとこっちへ向かってくるような様子を見せた。私は『これは手を出してはいけないモノに手を出したかも』と死の恐怖を感じました。しかし、当たりどころがよかったのか、足をやられたようで襲ってこなかったんです」
北海道に生息するヒグマは本州のツキノワグマに比べ、どう猛といわれる。体重300キロを超える個体もおり、そのぶん筋力や生命力も強い。男性がさらに続ける。