”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
学歴詐称疑惑が持ち上がっている田久保眞紀・伊東市長(55)の不信任案が議決された9月1日の昼下がり、ある支援者の女性は記者にこう打ち明けた。
「今回、田久保さんに辞任の撤回をお願いしたのは私なんです。7月17日に表敬訪問して、『いま辞めるのはやめてほしい』と伝えました」
この女性は、コンサルティング会社の社長であり、政治団体「請願権を実現する会」の代表も務める浜中都己氏。彼女はこれまで国民が行政に対してもっている「請願権」の拡充や権利保護を訴えてきた人物であり、昨年行われた静岡県知事選挙にも立候補している。
田久保市長の進退に関して、浜中氏にいったいどんな利害関係があったというのか。浜中氏本人が説明する。
「昨年当選した鈴木康友静岡県知事をリコールする会を主宰していて、8月から署名活動を始めるところでした。彼は浜松市長時代、スズキ株式会社のリコール問題を黙認し、およそ43億円もの補助金を交付している。
実は、知事のリコールを成立させるための署名集めというのは条件が厳しくて、2か月間の期間で済ませなければならない。さらに、もし田久保さんに“出直し選”をやられると、選挙期間中は、地方自治法が定めるところの『署名収集の禁止期間』にあたるため、伊東市で署名収集ができなくなってしまうんです。事情を説明すると彼女は『これはひどいですね』と言ってくれました」