生前の岡崎さん(親族提供)
警官ら5名が直接謝罪も「質問には一切答えなかった」
「記者会見は見ましたが、“名目上やらなきゃいけなかったからやった”という印象です。申し訳ないけど、それしか感じませんでした。警官の給料を減らしたからって、事件の解明にはつながらない。
昨日、生活安全課の警官が5人で彩咲陽に線香をあげにきました。でも、ただ『申し訳ありません』と繰り返すばかり。頭を下げるだけで、こちらの質問には一切答えてくれませんでした。その態度を見て、『それだったら猿でもできる。早く帰ってください』と、つい声を荒らげてしまった」
4日の会見で壇上に立った神奈川県警トップの和田薫本部長は「責任を痛感している」と語った一方、「(署の対応と事件の)因果関係を一概に申し上げることは困難」とも主張。大伯母が証言するとおり、職員が遺族へ直接謝罪した際も、事件について語られることはなかったという。
「彩咲陽がさらわれたとき、臨海署の人は割れたガラスの写真も撮らず、『手形がついている』と訴えてもなにもしてくれませんでした。『(岡崎さんの)自作自演』みたいなことまで言われたんですよ。あのときすぐに事件として捜査してくれていれば……」
「救えたはずの命だった」と何度も漏らした岡崎さんの大伯母。現在、殺人罪などで起訴されている白井被告への怒りもまだ冷めることはない。
「あいつは殺してやりたい、本当に。同じ目に合わせたい。例えば懲役20年食らっても、あいつは40歳すぎくらいで出てきます。そんな量刑ではなく、願わくば死刑にしてもらいたいです。そして、どうやって殺したのか自分の口から語ってほしい」
取材を終えるころ、こうも明かした。
「まだ、骨盤とか見つかっていない遺骨がたくさんあります。それを全て見つけないと、彩咲陽が安心して天国へ行けない気がします。なんとか、見つけてあげたいの。全部揃って、初めて成仏させてあげられるんじゃないかな。なんとしてでも、残りの骨を見つけてあげたいです」
大きな節目を迎えた川崎ストーカー殺人事件──。岡崎さんを愛した人たちの無念が晴れる日が来ることを願うばかりだ。