早くも出回る「小泉進次郎内閣の顔ぶれ」
さらに小泉陣営はその旧岸田派を率いる3長老の一人、岸田前首相に特大の大臣手形を切る人事構想を持っているという。藤本氏がこう続ける。
「小泉内閣が誕生すれば、岸田文雄・前首相を『副総理兼外相』として入閣を求める可能性がある。政治キャリアを考えると小泉氏が総理・総裁になっても政権を安定させるのは容易ではない。
そこで総理経験者の長老である岸田氏に内閣の要、主流派が政権を支える象徴として副総理に入ってもらい、外務大臣を兼務してもらう。岸田さんは退陣後も外交に意欲的で今年4月には石破茂・総理の前捌きとして東南アジアを歴訪し、8月に横浜で開かれたアフリカ開発会議では議長代理を務めた。そうしたことを踏まえての、小泉氏との阿吽の呼吸で副総理兼外相に就任する」
第2次安倍内閣で党内基盤を強化するため首相経験者の麻生氏が副総理兼財務相に起用された。そのやり方を彷彿させる人事構想だ。
3人の長老のもう一人、菅義偉・元首相はもともと小泉氏の後見人的存在であり、今回の総裁選では小泉選対の顧問を務めている。「小泉総裁になれば、菅さんは副総裁に留任して文字通り後見人として強い発言権を持つでしょう」(藤本氏)
※週刊ポスト2025年10月10日号