「公明離脱で追い詰められる自民」を書き立てる大新聞
しかし、文書の内容を国会で追及された高市氏は「全くの捏造文書だ」「怪文書の類い」と否定。その後、作成した総務省が文書は真正の行政文書であると認めたが、高市氏は発言の訂正や撤回は拒否したままだ。
その高市氏が政治権力を握ろうとしていることに、大メディアは脅威を感じているようだ。
民放や新聞社だけではなく、NHKも高市総裁誕生に戦々恐々としている。現場記者が語る。
「高市総裁はこれまで停波発言があったり、NHK改革にも触れてきた。上層部は高市氏の総務大臣時代の発言に恐々としているから、組織が萎縮してしまって制作現場にも変な圧がかかり、政権を検証する報道とか、戦争関係の番組なんかがつくれなくなるのではないかと心配する現場の記者やデスクの声がある」
“高市ぎらい”から“高市恐怖症”になっては、まさに本末転倒である。適切な現状認識のもとに政治権力を監視することこそ、メディアに求められるはずだ。このままでは、この国の報道機関が機能不全に陥りかねない。
(前編から読む)
※週刊ポスト2025年10月31日号