スポーツ
2025.11.08 07:02
週刊ポスト
新関脇・安青錦、ウクライナの戦火を逃れて3年 露の軍事侵攻で「日本に避難できないでしょうか」と訪日決意 「言葉を知っていたら早く強くなれる」日本語も熱心に習得
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安治川親方(左)との信頼関係は強い
ウクライナ出身の安青錦
初土俵から史上最速となる13場所で関脇昇進を果たした
ウクライナ西部のヴィンニツャ出身
2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻を受け、同年4月に祖国を離れ来日した
2022年8月には安治川部屋に入門し角界入り
2023年9月場所で初土俵を踏む
所要7場所で十両に昇進
十両を2場所で通過すると、新入幕となった今年の3月場所で11勝をあげた
以来、4場所連続で11勝を記録
九州場所は新関脇として迎える
「大関」という地位を安青錦はどう捉えているのか
「誰でも上がれるところじゃないし、みんなが憧れるところですからね。三役に上がったので、次に目指すのは大関。大関を目標に稽古してきた。まだ自分自身で満足していないので、力士になったからにはさらにその上(横綱)も目指したい」
戦前の照國(元横綱)以来2人目となる新入幕から4場所連続で11勝をあげていることにも、満足はしていない
目標は全勝優勝
幕内に上がってからは、敢闘賞や技能賞など4場所連続での三賞受賞も果たしているが、浮ついた様子はまるでない
安青錦の身長は182センチ、体重は140キロと幕内力士としては平均以下だが、低い立ち合い、低い体勢で下から攻める取り口を武器とする
幕内での取組で最も印象に残る一番を聞くと、今年7月の名古屋場所での「初金星」を挙げた
初土俵から12場所目での金星は史上最速
低い立ち合いについては、「特に意識はしないです。意識し始めるとダメになるので、できるだけ意識しない。体の感覚でやるだけ」と自分に言い聞かせるように答えた
異例のスピードで番付を駆け上がる
インタビューには流暢な日本語で答えているが、来日するまでは話せなかったという