AIが予測「クマ遭遇地形が丸わかり」【秋田】
クマもパニックになる
10月以降6000件近い遭遇情報が報告され、人身被害が多発している秋田県。市街地でも多数の遭遇があり被害が拡大した。深澤氏が言う。
「秋田に関しては危険エリアが広範囲に及んでいます。通行量が少ない町と町をつなぐ山間の道路はクマの生息域を通り抜けるイメージなので遭遇しやすい。10月20日にJR湯沢駅周辺で4人が襲われましたが、近くに山があり川が流れる市街地エリアは、夜間に川沿いをクマが伝ってくる可能性があります」
被害が多発する湯沢市では街から人影が消え、厳重警戒が続いている。
札幌市では中心部から離れた山沿いの市街地エリアにAI予測が集中。
AIが予測「クマ遭遇地形が丸わかり」【札幌】
10月1日正午ごろには同市南区にある十五島公園内でクマが1頭目撃され、ハンターによって駆除されている。
「札幌市南西部は自然豊かなエリアで山の際にあり、川が近い。クマが身を隠せる薮などがあると考えられるため、特に注意が必要です」(深澤氏)
AIが危険エリアと予測した市街地でより注意が必要なのは、クマが予測不能の行動に出るリスクがあるからだ。最近は東海大山形高校野球部の室内練習場など、施設内に入り込むクマの事例も多数報じられている。クマ研究の第一人者である小池伸介・東京農工大教授が言う。
「市街地に出てくるとクマはパニックになり、隠れようとしてドアやシャッターなどの隙間から屋内に入る可能性がある」

