“秘湯”とされる野湯には混浴が多い
「ひとつでも多くの混浴施設が長く続くよう…」
混浴施設でのトラブルは確かに存在する。2024年4月には、栃木県内の明治時代から続く老舗旅館の混浴施設内で不適切な利用があったとして、日帰り入浴客の受け入れを当面中止するとの告知を旅館のXにて発信し、話題になった。
他にも、混浴施設で度々問題に上がるのが、女性が入浴するのを待ち構える男ら、通称“ワニ”と呼ばれる男性客の存在だ。その他にも迷惑利用されてしまう施設は少なからず存在し、結果的に廃業となった施設もある。
これについて、しずかちゃんはこう憂う。
「私が9年間活動を続けてきた中でも、廃業となった混浴施設は20ヶ所以上あります。旅館業法など現行の法令では事実上、混浴施設を新設することができない。そのため一度廃業したら最後、そこでは今後再開業することもできないんです。
混浴は日本の古き良き伝統文化です。混浴にいった日は心身の緊張がほぐれてリラックスして睡眠の質が上がる気がします。自然のなかで人がリラックスしてコミュニケーションを取れる場所は他にないですし、何より私はこの活動でうつ病とのいい付き合い方ができるようになった。
ひとつでも多くの混浴施設が長く続くように、今後も老若男女に伝わる形で元気に発信していきたいです」
日本国内の混浴施設を巡るうちに、しずかちゃんに遭遇することもあるかもしれない。
(了。前編から読む)
