渋谷を闊歩するアスレジャースタイルの女性に街頭インタビューした(左はGettyImages、右は旅行中のアニーさん)
時代の変遷とともに多様性をみせるファッション業界。好きな服を着て過ごすことは当然の権利として尊重されるべきだが、なかには「不適切だ」と公共の場での是非を問われるものもある。現在、その議論の的になっているファッションが「アスレジャー」だ。タイトなウェアを着て街を行く人々に、東京・渋谷で話を聞いた——。【前後編の前編】
ファッションライターが解説する。
「アスレジャーとは、近年欧米を中心に大流行しているファッションジャンルで、フィットネスなど運動する際に着用するタイトなウェアをベースにした服を指します。『アスレチック(運動競技)』と『レジャー(余暇)』を組み合わせた造語ですね。
欧米ではフィットネスが習慣として定着しており、レギンス一枚履きなどのアクティブウェアで公道をジョギングする人も多い。それを私服として着こなすスタイルが、定着しつつあるのです」
世界では、アスレジャー商品を専門とするファッションメーカーも続々登場。世界市場は約3500億米ドル(55兆円)とも言われており、2030年までに倍増するとの予測もある。そんな大流行のファッションは最近、「不適切か否か」で大きな議論に発展している。
「あるオーストラリアに住む女性が、TikTokで『公共の場でレギンスを履く女性たち』に疑問を呈し、『あなたたちのスタイルは素晴らしいと思うわ。でも、局部の形が丸見えだって気づいてる? “なんで見たの?”なんて言わないでよ。そりゃ見るでしょ。こっちに向かって歩いてきているんだから!』と発信したのです。
この発信は120万回再生され、米メディア『ニューヨーク・ポスト』など複数のメディアが取り上げる大論争に発展しています。『性的な目線で見られるべきではない』という主張の一方、『街中で着るべきではない』『ボディラインが強調されすぎている』という批判もありますね」(前出・ファッションライター)
この「アスレジャー問題」、実は海の向こうに限った話ではない。日本でも流行の兆しを見せているのだ。
