浅香さんの自宅から姿を消した内縁の夫・世志凡太氏
波乱万丈のその人生は、穏やかに幕を閉じた。11月18日、元コメディアンの世志凡太さん(本名・市橋健司)が老衰のため自宅で亡くなった。91歳だった。
11月18日の朝、息をしていなかった世志さんを自宅2階に住むスリランカ人の男性が発見。連絡を受けた関係者が病院に連絡し、医師によって午前9時11分に死亡が確認された。死因は老衰だった。世志さんは週2回デイサービスに通い、前日まで元気な様子だったという。
世志さんは剣劇女優・浅香光代さんの内縁の夫として知られ、2020年に浅香さんの死後、30年以上住んでいた東京・浅草の地を離れ、知人を通じて茨城県取手市に移住。愛猫と支援者の会社に勤務するスリランカ人と暮らしていた。
芸名は世界的トランペッターのルイ・アームストロングのヒット曲「C’est si bon(セ・シ・ボン)」が由来で、フランス語で“素晴らしい”という意味だった。18歳で駐留軍キャンプを回ってバンド活動を始め、1957年に「原信夫とシャープス&フラッツ」のベーシストとして芸能界デビュー。
1960年代には一世を風靡したコミックバンド「クレイジーキャッツ」らと共演するなど、昭和の芸能界で活躍。1970年代になると音楽プロデューサーとしての才能を発揮し、「学園天国」などでヒットした『フィンガー5』を世に送り出した。作詞・作曲家としても多くの歌手に楽曲を提供したほか、学校の校歌なども残している。
突然の訃報から約2週間、世志さんの長女がNEWSポストセブンに追悼コメントを寄せた。
