岩屋氏本人が、土葬問題に関する課題や具体案を明かしてくれた
「ブロックごとに土葬墓地を用意するのが望ましいのでは」
──宗教的多様性と地域住民の不安の調整について、岩屋氏が考える“落としどころ”は。
「これはなかなか難しく、私もまだ“解”は持っていません。しかし、イスラム教徒の土葬を認めている墓地は国内にごくわずかなので、そこだけに埋葬希望が集中するのは問題だし、遠くに住んでいる人にとってはご遺体の輸送や、のちのちのケアが大きな負担になってしまう。
だから『どうしても土葬で弔いたい』という人には、ある程度のブロックごとに土葬墓地が用意されているのが望ましいのではないかと思います。かといって、国立や国営にするわけにもいかないでしょうから、そこは今後の検討課題でしょうね」
──ブロックごとというと、たとえば「九州にひとつ、四国にひとつ」のような?
「それもひとつのアイデアでしょうが、私の中にまだ『こうすればいい』という確たるアイデアはありません。これは政府や党でしっかり議論してほしいし、専門家や日本のムスリム団体なども交えて意見交換をするのが望ましいんじゃないかと思っています」
