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《イスラム教モスク建設で大騒動》荒れる神奈川県藤沢市 SNSでは「土葬もされる」と虚偽情報も拡散 市議会には多くの反対陳情が

神奈川県藤沢市宮原地区にモスクが建設されることが判明した(左の写真はサンプルです)

神奈川県藤沢市宮原地区にモスクが建設されることが判明した(左の写真はサンプルです)

 JR藤沢駅から北西に10キロほど離れた神奈川県藤沢市宮原地区。各駅からは少し距離があり、車が主な移動手段となっているこの地域で、主要道路の一つとなっているのが県道45 号線だ。沿線には飲食店やクリニック、住宅が混在する落ち着いたエリアだ。

 だが今秋、この一角で、藤沢市が認可した施設の建設をめぐり、市内外を巻き込む“騒動”が巻き起こった。【前後編の前編】

 約1000平方メートルの敷地に、鉄骨2階建てのモスクが2027年度中に建設されることになっていることが判明し、この情報が拡散されたのだ。現地に設置された立て看板を見ると、半球形のドーム式建築物が計画されているのが分かる。

「この計画が市民の間に広く知られるようになったのは、事業者の説明会でも市の発表でもなく、SNS上の騒ぎがきっかけだったように感じます。この時すでに市は、開発の許可をしていましたが、SNS上で『早朝から騒音を出す』『治安が悪化する』といった反対意見が多く投稿され始め、中には『子供達が誘拐される』『敷地内では土葬墓地も予定されている』といった情報まで拡散したんです。確かにモスクが建設されることは決定していますが、土葬の許可を藤沢市がした事実はありません」(大手紙社会部記者)

 確かにイスラム系の移民が多いヨーロッパなどでは、騒音トラブルになっている例もある。イスラム教で最もメジャーなスンニ派は空が明るみ始める早朝から1日5回、礼拝を呼びかけるアザーンと呼ばれる放送を外部スピーカーで流すことがあるためだ。独特の抑揚で聞きなれない発音の低い男性の声は、馴染みがなければ違和感を持つことはあるだろう。

「モスク側はアザーンを外部スピーカーから大音声で流さないなどの配慮をする意向を示していたという情報もあります。しかし、反対派はそもそもモスクは生理的に受け入れられない、というのが前提にあるのでしょう。イスラム系の人に対する偏見もあるかもしれません。

 藤沢市に対し、モスク建設の認可を撤回するよう求めるネット署名も立ち上がり、約1か月で3万を超えました。そのほか、市議会や市役所にも大量の意見が寄せられたようです。その意見の大部分はモスクに批判的なものでした。

 事態を重く見た市は公式サイトで見解を公表。市によると、当該建設計画は都市計画法上の基準に適合しており、条例等に基づいて許可を行ったため、恣意的な許可取り消しはできないということで理解を求めています。さらに市は、『補助金支出も誘致も行っていない』とも説明。憶測に基づいた様々な意見や疑問も寄せられているようです」(同前)

 建設計画の周知については、市は文書でこのように説明している。

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