村上迦楼羅容疑者(27)のルーツは地元の不良グループだった(読者提供/本人SNS)
昨年、首都圏で闇バイトによる強盗事件が18件連続で起きた。警視庁は3県警と合同捜査本部を設置し、100人以上の捜査員を投入。1年以上かけて逮捕したのは、村上迦楼羅容疑者(27)ら20代後半の男4人だった。
きっかけは昨年11月、捕まった4人のうち、村上容疑者を含む3人が別の傷害事件で逮捕されたことだ。このとき、連続強盗事件の金の回収役との関係を示すデータが容疑者のスマホから見つかり、その後の捜査で“首謀者”だったと判明した。
「村上容疑者らは、一連の犯行で知り合ったわけではなく、もともと知人だったとみられている。4人は同学年で、犯行における主な役割は同じ。これまで上下関係なども認められていない。
逮捕者のうち福地紘人容疑者(26)、斉藤拓哉容疑者(26)については、それぞれ反社会勢力と一定の関係があるとされており、警察は組織的な関与があった可能性も視野に4人を調べています」(全国紙社会部記者)
自身は姿を隠し、安全な場所から犯罪を指示していた4人。容疑者はいずれも「職業不詳」とされているが、村上容疑者については過去に“表の顔”があった。
すでに報じたように、村上容疑者は不動産業に携わっていた。TikTokのアカウントには5万人ちかいフォロワーがおり、“世界の不動産屋さん”などと名乗っている。
また法人登記を確認すると、男は2022年2月に自身が取締役を務める「VION株式会社」を設立している。本店(事務所)として登録されているのは、東京・晴海の49階建てタワーマンションの20階。高層階だと1部屋1億5000万円はくだらない高級マンションに、居を構えていたのだ。
ネット上にはまだこの法人が紹介されている物件紹介サイトもある。そこには不動産取引の専門家、「宅地建物取引士」の免許番号も記載されているのが確認できる。しかし設立から約2年半後、件の“闇バイト強盗”が頻発し始めた同時期に、村上容疑者は会社の取締役を辞任していた。
不動産社長、そして“トクリュウ”の指示役になるまで、村上容疑者にどんな紆余曲折があったのだろうか。NEWSポストセブンは容疑者の過去を知る人物から、匿名を条件に証言を得た。
