「第2回BFC」のベスト10
しかし、最終選考の審判員を務める直木賞作家・角田光代氏、芥川賞作家・滝口悠生氏、フラヌール書店店主・久禮亮太氏の3人が「ペア読」を選び、満場一致で王座移動という結果に。角田氏は、「友達同士でも恋人同士でも、どんな関係のペアでも成り立つ」と「ペア読」のさらなる展開に期待をふくらませた。
ここでスペシャルプレゼンターとして、今年1月4日に惜しまれながらプロレスラーを引退した新日本プロレスリング株式会社の代表取締役社長・棚橋弘至氏も登壇し、「第2代BFC」チャンピオンとなった「広島 蔦屋書店」の江藤氏と藤原氏にベルトを進呈した。
また、棚橋氏は、次なる「BFC」に向けて、「せっかくチャンピオンになったので、このベルトはしばらく守り抜きたい。全国の書店員のみなさん、ベルトを獲りにきてください」と意欲を示す江藤氏に対して、「そういうときは、『かかってこい!』って言うんですよ」とアドバイスする場面もあった。
今の時代、ただ本を買いたいだけなら、ネット書店が一番手軽だ。しかし、“タイパ重視”の時代にそれでもリアル書店が愛される理由とは、偶然の出会いを提供してくれるからだろう。普段なら全く興味のない分野の本が書店の棚でふと目に止まり、手に取った経験がある人は多いはず。
それぞれの興味関心がどんどんタコツボ化し、エコーチェンバー現象の問題点が指摘されるなかで、リアル書店はそれらの対抗策となる可能性を秘めているのかも……と何やら理屈をこねてしまったが、単純に「BFC」という試みは楽しい。これから回数を重ねるうちに、ベスト10常連の強豪書店や、防衛記録をどんどん伸ばす絶対王者も出てきそうだ。
なお、すでに「第3回BFC」の開催も決定しており、来年2月にチャンピオンベルト贈呈式がまた行われる予定だという。「BFC」をきっかけにスター書店やスター書店員が生まれ、業界がにぎやかになっていくことを楽しみにしている。
取材・文/原田イチボ(HEW)
