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【杉良太郎】に関するニュースを集めたページです。

伊東四朗が語る「生涯脇役」としての美学と役割
伊東四朗が語る「生涯脇役」としての美学と役割
 映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづった週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、俳優・伊東四朗が、時代劇で主役を支え続けた日々について、主役をやっていても自分は脇役だと語る真意について語った言葉をお届けする。 * * * 伊東四朗は時代劇の出演も多く、『遠山の金さん』『右門捕物帖』では杉良太郎を支える役、『銭形平次』では北大路欣也のライバル役。それぞれ脇からの芝居で主役を盛り立てている。「私は、生涯脇役と思っています。主役をやっていても脇役なんですよ。主役がいちばん大変だと思っています。それを助けるから助演で、主役がやりやすいように動いて喋るのが脇役だと思ってやってきました。 杉さんには『伊東ちゃんも早く主役とるようにならないと』と言われましたけど、そんな気持ちは一つもありませんでした。主役にたまたま抜擢されたりしても、それも一つの現象だと思ってやってきました。 主役をやる人って、最初から主役のような気がするんですよね。主役になるために生まれてきた。主役は主役ならではの雰囲気や顔つきもあります。今でこそこういう顔でも主役もオーケーになりましたが、昔はダメですよ。俺はなれそうもないし、もちろんなる気もない。そう思っていました」 喜劇でスタートしたことが、時代劇に出る上でも活きている。「石井均一座の時から舞台で時代劇をやりましたので。草鞋の履き方、帯の締め方、羽織の着方、畳み方。羽二重も自分で作るんです。いろんなものを使いながら、見よう見まねで。舞台をやっていると、全てできないとダメなんですよね。 ただ、『銭形平次』で北大路さんと一緒に長くやらせてもらったので、その時はよく見ていました。走り方、座り方、立ち居振る舞い。私の息子も一緒に使ってもらっていたので、『ちゃんと見とけよ。一番いい人に出会っているんだから、全部吸収しておけ』と言いました。得する出会いばかりしてきたんだなと思います」 即興劇からキャリアをスタートさせ、毎日の観客の変化に対応させることを第一に考えてきただけに、役の準備においても「役作り」は考えないという。「結局、主役はお客さんなんですよ。ここでこんな芝居をしたら違和感を持つだろうなということは避けるようにしました。 その一方で違和感を持たなきゃいけないところは違和感を持たせるのも必要なのかなとも思っています。そういうのも含めて作家や演出家と一致するかどうかです。芝居はあくまで作家であり演出家のものですから。 ですから、役作りって考えたことがないです。台本の中に自分を見つけることなんだろうとは思いますが作ったことはない。 最初はワンシーンごとに考えちゃうんですよ。それで本を何回か読んでいるうちに全体の雰囲気が見えてくる。その雰囲気に丸々入る役なのか、逆らう役なのか、そういうところを自分なりに解釈しながらやってきたつもりです。 自分の我をあまり出すものではないと思う。役者としてはどうしても我を出します。そうすると失敗するんです。やってみたら出ていた──と言われたら、これはしょうがないんですけど。その映画、ドラマに役立っていれば、それは成功だったと思いますよね」●かすが・たいち/1977年、東京都生まれ。主な著書に『天才 勝新太郎』『鬼才 五社英雄の生涯』(ともに文藝春秋)、『なぜ時代劇は滅びるのか』(新潮社)など。本連載をまとめた『すべての道は役者に通ず』(小学館)が発売中。■撮影:藤岡雅樹※週刊ポスト2019年5月31日号
2019.05.25 16:00
週刊ポスト
『下町ロケット』、魂の名言集 ものづくりにかける情熱
『下町ロケット』、魂の名言集 ものづくりにかける情熱
 話題の『下町ロケット』(TBS系、日曜夜9時~)、物語は後半戦の「ヤタガラス編」に突入した。元宇宙開発研究者の佃航平(阿部寛、54)が率いる町工場・佃製作所が新たな挑戦の舞台とするのは、「農業」──。ここでは佃を支える人たちの名台詞とともに最新第6話までを振り返る。●「佃さんはユーザーの立場に立ってモノを作られている。私の原点を思い出させてくれたんです。快適で、斬新で、何より人の役に立つトランスミッションを作りたい。それが私の、ギアゴーストの夢なんです」(第2話・島津裕) トランスミッションの分野で急速に業績を上げるベンチャー企業・ギアゴーストが募るバルブ部品のコンペで、業界最大手・大森バルブとの一騎打ちに。 ギアゴーストの社長、伊丹大(尾上菊之助、41)と天才女性エンジニアの島津(イモトアヤコ、32)は、佃製作所の設計を採用するにあたり、田んぼで使うことを想定し、丈夫さを徹底的に追求する姿勢に対して驚きを隠さなかった。●「挫折したかも知れないけど、パパは立派な技術者だよ。尊敬すべき研究者だと思う」(第4話・佃利菜) ケーマシナリーへの反撃材料を探して、膨大な学術論文と格闘する佃。そんな父に、帝国重工で働く一人娘・利菜(土屋太鳳、23)は、会社がロケット開発から撤退するのではないかと、不安をつぶやく。 ロケット打ち上げの失敗から、宇宙科学開発機構の研究員を辞職した佃は、自分と同じ挫折を味わってほしくないと娘を励ます。だが、父を追って技術者になった利菜は、誰よりその背中の大きさを感じていた。●「会社を信じ、頭を下げてまわる営業マンがいて、成功を信じ決して妥協しない技術者がいて、そんな社員を信じ、夢見ることをやめない社長がいた」(第4話・殿村) 佃製作所の経理部長・殿村直弘(立川談春、52)は農家を継ぐ意志を佃に告げた。共に会社を守り抜いた思い出を振り返る殿村に、佃は「今度は俺に背中を押させてくれ」と涙ながらに送り出した。●「ものづくりにかける姿勢と情熱を、ただ信じただけです」(第5話・財前) かつて、完全内製化の方針を捨ててまで、佃製作所からの部品供給を受け入れた帝国重工の宇宙航空部部長・財前道生(吉川晃司、53)。社長の藤間秀樹(杉良太郎、74)から、佃製作所を信頼する理由を問われ、返した一言。 財前は、農業再生のため、田植えや収穫を行なう無人農業ロボットの開発という新規事業に着手する。クライマックスに向け、この先も手に汗握る展開が続く。佃たちの挑戦、そしてさらなる名台詞が楽しみだ。※週刊ポスト2018年11月30日号
2018.11.25 07:00
週刊ポスト
中条きよし 座長をしながら身につけた流し目の流儀
中条きよし 座長をしながら身につけた流し目の流儀
 映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづった週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、新曲『煙がめにしみる』が発売中の役者兼歌手、中条きよしが“流し目”の動きと着物の着方について話した言葉を紹介する。 * * * 中条きよしは役者兼歌手として、数多くの舞台で座長を長年にわたって務めてきた。「僕が運の良かったのは、座長でしたから舞台で主演ができたことです。座長をずっとやってきた人と脇しかやっていない人とでは、見える景色が違います。 座長って、そんなに自分で動かなくとも周りが動いてくれる。その動いている様を座長は見ることができるんですよ。つまり、人の芝居を見ることができる。『あ、こういう風に動いてくれるんだ』って。脇から座長の動きを見ても何も分かりません。かつて映画でしか見たことない人たちの芝居もゆったり見られる。顔色一つまでね。それが、とても勉強になりました。 それから、座長は舞台で一番上にいます。そこまで行った人は上の気持ちも分かりますし、下の人の気持ちも分かります。でも、下にいるままだったら上の人のことは分からないんですよね。『威張ってるんだろうな』『いい気持ちでいるんだろうな』って想像するしかありませんから。ですから、初めて座長をさせていただいた時から全て吸収しようと思っていました」 座長をしながら身につけたことの一つに、流し目の動きがあったという。観客を色気で酔わせる、見せ場の一つだ。「振り返り方一つだけでも研究しましたよ。首から動くんじゃないんですよね。体から動いて、首はあとからついてくる。 その時の目の動きも役者によって違います。たとえば下を向いている状況から横を見る時、大川橋蔵さんだったら下から目線を上に上げながら横を向く。長谷川一夫さんは下を向かずに真横に動かす。杉良太郎さんは目線を完璧に下に下げてから動かす。そうやってそれぞれ工夫しながら色っぽく見せています。 僕の場合、長谷川さん流ですね。目線を落としてから上げるのではなく、そのまま平行に横に動かしました」 舞台やテレビ時代劇での着物の着こなしや所作にも独特の色気がある。それは芝居だけでなく歌っている時も漂っている。「着物というのは、着た時に粋でないといけない。舞台で着物を着るからには、歌うにしても芝居するにしても粋さがないと観客には伝わりません。でも、粋になりすぎてもいけないんですよね。やくざっぽくなって品がなくなる。品があって粋で、というのは非常に難しい。 たとえば時代劇でも、男性も女性も襦袢の襟を開けるのが好きな人がいます。一方で襟をビシッと閉じている人もいます。 でも、どちらもよくないんですよ。襦袢の襟って詰めると商家の番頭さんや丁稚どんみたいになって色気がない。でも、開け過ぎるとだらしなくなる。 一番いいのは『ざっくり』です。老舗旅館の六十五歳から七十、八十歳の女将さんが着る着方。四、五十代じゃなくてね。襟は詰めないで襟留めで普通に留めておいて、全体的にゆったりとした感じで着る。そういうのを心がけています。 そういう着方を普段からしておくと、着物に見慣れている人からも『着なれていますね』と言われるようになります」●かすが・たいち/1977年、東京都生まれ。主な著書に『天才 勝新太郎』『鬼才 五社英雄の生涯』(ともに文藝春秋刊)、『なぜ時代劇は滅びるのか』(新潮社刊)など。本連載をまとめた『役者は一日にしてならず』(小学館刊)が発売中。■撮影/藤岡雅樹※週刊ポスト2017年11月24日号
2017.11.18 16:00
週刊ポスト
米倉涼子 トランプ晩餐会2日後に見せた膝上15cmミニ撮
米倉涼子 トランプ晩餐会2日後に見せた膝上15cmミニ撮
 来日したアメリカのドナルド・トランプ大統領(71才)の晩餐会で美しい姿を見せた米倉涼子(42才)。その数日後のプライベートな姿をキャッチした。 まばゆいばかりのシャンデリアに照らされた迎賓館赤坂離宮「花鳥の間」。天井には36枚の油絵が描かれ、壁には花や鳥が描かれている。主に国や公賓主催の公式晩餐会が催される大広間だ。 11月6日、トランプ大統領の晩餐会が、この花鳥の間で開かれた。出席したのは安倍晋三首相夫妻のほか、政財界の要人たち。芸能界からはトランプ大統領の孫が大好きだというピコ太郎や杉良太郎(73才)が招かれた。 そのなかでも、ひと際注目を集めていたのが、米倉涼子。ショート丈の白のファーコートを脱ぐと、背中が大きく開いた黒のドレス姿となり、艶やかな装いで会場の席につく。「抜群のプロポーションといい、セクシーなドレスといい、いやでも出席者の目をひいていましたよ。菅義偉官房長官(68才)、プロゴルファーの青木功さん(75才)らと同じテーブルで、晩餐会が始まるまで、緊張した面持ちでひとり座っていました」(出席者の1人) 海外の要人を歓迎する晩餐会に、女優が出席するのは珍しいことだという。「“日米で活躍する著名人”という観点から、ニューヨークのブロードウェーミュージカルで主演経験のある米倉さんを日本政府が選んだそうです。でも、“トランプさんが直々に米倉さんを指名した”なんて噂もありますし、なんでも米倉さんはトランプさんの“タイプの女性”だという話もあります」(前出・出席者) トランプ夫妻と安倍首相夫妻が入場し、いよいよ晩餐会がスタート。食事の間にトランプ大統領と安倍首相が各テーブルを順番に回っていくが、米倉の番はなかなかこない。「2人が米倉さんのテーブルに回ってきたのはディナーも終盤で、デザートも食べ終わった頃。トランプ大統領はメラニア夫人のいない間に顔を出したようでした。“今がチャンス”という感じだったのかもしれません(笑い)。 米倉さんがミュージカルの主演経験やモデル活動について話すと、トランプ大統領は“メラニアもモデルをしていたよ”と満面の笑みで応じたそうです。米倉さんに“so beautiful!”などと話しかけていましたね。米倉さんとのツーショット撮影には“イエーイ”という感じで親指を立て、ご満悦な様子でした」(前出・出席者) これは本誌のみの独占公開ショットとなったが、米倉のおかげだろうか、トランプ大統領は終始上機嫌で、「韓国や中国での晩餐会の時より笑顔が多かった」(政治記者)との評判だ。 そんな豪華な晩餐会の2日後、米倉は東京・白金の高級住宅街にいた。ダークレッドのハットにライダースジャケット、裾にファーがあしらわれた膝上15cmのミニスカにロングブーツを合わせたコーディネートの米倉が向かったのは、芸能人御用達のカウンターレストラン。晩餐会の時より足取り軽く満面の笑みで豪快にグラスを空けていたが、そのお相手は…女友達2人だった。 ドラマ収録中の上、会合続きにもかかわらず、まったく疲れを見せない米倉。アジア外遊中のトランプ大統領と比べてもひけをとらないほど“失敗しない女”は多忙に飛び回っていた。※女性セブン2017年11月30日・12月7日号
2017.11.15 16:00
女性セブン
出演した『関ヶ原』
時代劇でジャニーズが活躍 理由は若い頃からの経験と身体能力
 ジャニーズのアイドルたちが活躍するのは恋愛ドラマやバラエティーばかりではない。最近、注目の時代劇でも多くのタレントが活躍しているのだ。彼らが時代劇で起用されるのはなぜか? コラムニストで時代家研究家のペリー荻野さんが解説する。 * * * そんなわけで、いよいよ登場する松岡昌宏の『名奉行! 遠山の金四郎』。若気の至りで背中に桜吹雪の彫り物を入れちゃったりした旗本遠山金四郎(実在)が、北町奉行に就任。ふだんは遊び人の町人「金さん」として江戸で事件を探り、お白洲では見事な名裁きを見せるというストーリー。 これまで中村梅之助、杉良太郎、高橋英樹、松方弘樹、西郷輝彦、里見浩太朗など名優が演じてきた、この主人公がTBSに登場するのは実に23年ぶりだ。  今回、金さんは元カノ(稲森いずみ)と再会。なんと彼女は「女ねずみ小僧」なのだ。松岡・稲森といえば『怪物くん』では、悪魔界の名コンビだったが、ここでは盗人と奉行。どうする金さん!? 先年、私はラジオ番組で『次の金さんは松岡』と妄想キャスティングをしていた。なぜ、そんなことを言い出したかといえば、松岡本人が時代劇を大好きだと知っていたからだ。聞けば、数々の時代劇を再放送でチェック。1970年代の梅之助版はじめ、歴代金さんも楽しみにしていたという。 思えば、今年は東山紀之の新春スペシャル『大岡越前』で年が明け、松岡の金さん、映画では岡田准一の『関ヶ原』がヒットしている。なぜ、ジャニーズタレントは時代劇で活躍できるのか。 最大の理由は若いころから着実に経験を積んできていることだろう。ぽっと出じゃないのである。ジャニーズと時代劇の歴史は古い。1972年には当時、ジャニーズ事務所所属でデビューしたばかりの郷ひろみが大河ドラマ『新・平家物語』に出演しているし、元SMAPの香取慎吾も中居正広も、若侍役で1992年に村上弘明主演のNHK『腕に覚えあり』に出ている。 まだ十代だった香取はそこでいきなり下帯姿になる場面があり、衝撃だったとバラエティー番組で語っていた。そんな経験を経て、大河ドラマ『新選組!』では堂々の主役を務めたのだ。ブレイクする前、時間がたっぷりある新人にとって、大御所主演の作品で時代劇のイロハを学ぶのは、とてもいい機会。監督や製作者とのよき出会いもある。東山紀之も松岡も若き日に共演した時代劇スター松方弘樹を師と仰ぎ、指導を受けた身だ。 もうひとつ、彼らが時代劇で歓迎されるのは、殺陣に欠かせない身体能力やリズム感があること。歌と踊りの経験豊富な彼らは、動きを覚えるのがとても早く、スピードもある。私は殺陣師の先生が「何も教えることがない」と絶賛しているのを聞いたことがある。 そうした基礎能力に武術をプラスしているのが、岡田准一だろう。『関ヶ原』で岡田演じる石田三成は馬で疾走し、歩きながら矢を放ち、雄たけびを上げる。官僚的で嫌味な人物として描かれることの多かった三成だけに、こんな武闘派三成にはびっくりだ。岡田は次作に剣の遣い手に扮した映画『散り椿』がある。途切れることなくチョンマゲ姿になっているのもすごい。 まだまだ続くジャニーズ俳優の時代劇。16才で時代劇デビューした松岡は、京都の現場でスタッフに「お帰りなさい」と迎えられたという。金さんの横には、事務所後輩の神山智洋も新米同心役で出演。こうしてジャニーズ時代劇俳優の系譜は脈々と受け継がれていくのだ。
2017.09.20 07:00
NEWSポストセブン
杉良太郎が批判「名ばかり刑務所ボランティア」有名人は誰?
杉良太郎が批判「名ばかり刑務所ボランティア」有名人は誰?
 被災地慰問や途上国支援といった芸能人の慈善活動については、世間から注目される一方で「売名目的」といった批判もつきまとってきた。しかし、これほど痛烈な批判が、「当事者」から浴びせられたことは過去にない。 刑務所や少年院の慰問をライフワークとしている杉良太郎(72)が6月12日、2015年から始まった「法務省矯正支援官」の2期目となる委嘱式に出席。杉は「特別矯正監」という肩書きで矯正支援官を指導する立場にあるのだが、1期目に続き委嘱された元AKB48の高橋みなみや石田純一らを激励後、報道陣にこう語った。「(任期の)2年の中で非常に働いていただいた方と、全く働いていただかなかった方とが分かれましたね。そこで、私たちは働いてくれる方を優先して委嘱させていただきました。2年のうちに1回も(慰問に)行っていただいてないのは論外」 杉の厳しい言葉は、その場にいない、“2期目に委嘱されなかった人たち”に向けられていたようだ。 外れたのは、浜崎あゆみと貴乃花親方である。法務省に、「2人は1回も行かなかったのか」と尋ねるとこう回答した。「浜崎あゆみ様はそうです。貴乃花様はお越しいただいたこともございますが、お仕事のご予定ですとかそういったご事情で今回委嘱は更新しませんでした」(矯正局成人矯正課) いったい何がここまで杉を刺激したのか。芸能レポーターの石川敏男氏はこう察する。「昔の芸能界で慈善活動といえば刑務所の慰問だったが、制約が多い上にテレビや雑誌に取り上げられることがほとんどないから、需要はあってもやる人は少なくなりました。杉さんは15歳から刑務所の慰問を続ける人なので、思うところがあったのでしょう。 刑務所の慰問に代わって、東日本大震災を機に芸能界で主流となっているのが、被災地でのボランティアや寄付です。表に出さずにやっている芸能人もたくさんいますが、被災地での活動はメディアが飛びつきやすいので、発生直後だけやってきて継続しない人も中にはいます。杉さんはそうした名ばかりボランティアに苦言を呈したのでしょう」 杉はかねて慈善活動について「売名と言われてもかまわないから継続すべき」と主張してきた。それだけに、継続しない人との間には「すきま風」が吹いたのだろう。※週刊ポスト2017年7月7日号
2017.06.28 11:00
週刊ポスト
『下町ロケット』での演技に注目が集まる吉川晃司
下町ロケット吉川晃司 個性派俳優揃う中で存在感際立つワケ
 今期ドラマで最高視聴率の18.6%を記録し、絶好調の連続ドラマ『下町ロケット』(TBS系)。主演の阿部寛以外にも、個性派俳優が脇を固めていることが好調の要因のひとつと言えるが、なかでも活躍が目立つのが吉川晃司だ。ミュージシャンでありながら役者として異彩を放つ吉川。テレビ解説者の木村隆志さんがその演技について分析する。 * * * 吉川さんが『下町ロケット』で見せる存在感は、主演の阿部寛さんに匹敵するものがあります。これまで吉川さんは、大河ドラマ『天地人』『八重の桜』(ともにNHK)など時代劇への出演が多く、その他も映画『仮面ライダー』シリーズや、映画『るろうに剣心』などで、超人的なキャラクターを演じてきました。 それだけにスーツを着て現実世界のサラリーマンを演じているだけでも、目を引くものがあります。また、これまで世間や業界の常識に逆らい、一匹狼のようなスタンスで突き進んできた吉川さんが、企業の中で上司や部下にはさまれ、取引先との交渉に悩む姿は新鮮です。 1~2話では、「こんな町工場ごときが」という捨てセリフを連発するなど、悪役ぶりが目立ちましたが、第3話の終盤では一変。「素晴らしい技術だと思います」「私も帝国重工に入りたてのころはあなたと同じ気持ちだった」「どうやらここは私の知っている中小企業と違うようだ」と佃を称えるシーンがありました。これは佃製作所の仕事ぶりや職人魂に共感し、会社に逆らってでも自分の信じるものを貫くという決意表明。まるで、芸能界や大手芸能事務所に逆らってでも、自分の信じる音楽や生き様を貫いてきた吉川さんのようで、まさにハマリ役だと思いました。 同ドラマの演出を手がける福澤克雄さんは、『半沢直樹』『ルーズヴェルト・ゲーム』(ともにTBS系)で、顔をアップで撮る映像を多用していましたが、今回もその傾向が見られます。阿部さん、安田顕さん、立川談春さん、池畑慎之助さん、杉良太郎さんら、顔の迫力がある俳優がそろう中、吉川さんも負けていません。 黙って考え込む顔、思い通りにいかず悩む顔、驚き感心させられる顔など、あまりセリフを発していないのに、それらの感情が伝わってくるのです。ただ、吉川さんの顔をよく見ると、目や口などのパーツはあまり動いていません。それなのにここまで感情が伝わってくるのは、パーツなどの小手先ではなく、これまでの生き様で培った“顔全体で醸し出すオーラ”があるからではないでしょうか。 もう1つの見せ場は、身長189cmの阿部さんと対峙するシーン。ここでも長身の阿部さんに全く引けを取らず、むしろ逆三角形の肉体美で圧倒していることも、吉川さんの存在感を際立たせています。高校生で水球日本代表に選ばれた強靭な肉体はいまだ健在なだけに、黙ってそこに立っているだけで絵になってしまうのでしょう。 今年3月、吉川さんは来年公開の映画『さらば あぶない刑事』の役作りでバイク運転の練習中に左足首を骨折しました。しかし、本来なら中止になりかねない全国ツアーを片足立ちでこなして、骨折した左足で得意のシンバルキックを披露したというから驚いてしまいます。そんなプロ意識とタフさは、演じている財前にも乗り移っている気がするのです。『モニカ』での鮮烈なデビューから30年が過ぎ、吉川さんは今年で50歳になりましたが、そのギラギラした情熱や、少年のような純粋さは、まったく変わっていません。東日本大震災のとき、炊き出しや慰問するだけの芸能人が多い中、「歌では本当の支援にならない」と言って、ひたすらガレキ撤去作業を手伝い続けたように、大企業の部長を演じていても、どこか「やんちゃだけど純粋で心優しい」近所のガキ大将のような印象があります。  ガキ大将のような一方で、吉川さんは進学校の出身であり、芸能事務所に第三者を装って「広島にスゴイ奴がいる」と書いた手紙を送り、デビューを勝ち取った頭の良さと行動力の持ち主。それだけに、財前のようなエリート社員役の素地があるのでしょう。しかし、私としては、紅白歌合戦でギターに火をつけたり、危険な無人島でサバイバル生活をしたり、シンバルキックで3度骨折するなどの吉川さんらしい破天荒な姿を、財前にも見せて欲しいと思ってしまいます。【木村隆志】コラムニスト、テレビ・ドラマ解説者。テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの聴き技84』(TAC出版)など。
2015.11.08 07:00
NEWSポストセブン
浜崎あゆみの刑務所ライブ 仕掛け人は特別矯正監の杉良太郎
浜崎あゆみの刑務所ライブ 仕掛け人は特別矯正監の杉良太郎
 4月22日、法務省で行なわれた「矯正支援官」の委嘱式に珍しい女性の姿があった。同省の矯正局長から名前を読み上げられると、「はい!」と大きな声で返事し、緊張の面持ちで委嘱状を受け取る。 大きな目に栗色の髪が印象的なその人は、「あゆ」の愛称で知られる歌姫、浜崎あゆみ(36)である。「矯正支援官」とは、法務省が新設した制度。「芸能人やスポーツ選手などが全国の矯正施設を訪れ、様々な人生経験や歌唱などを披露し、受刑者の更生や円滑な社会復帰を促すのが狙いです」(法務省矯正局) 浜崎の他、EXILEのATSUSHI(34)、MAX、夏川りみ(41)、コロッケ(55)ら、多彩な著名人が委嘱された。原則として矯正支援官はひとりずつ矯正施設を訪問する。つまり「あゆ」のソロコンサートが刑務所で開かれるというわけだ。 浜崎の楽曲はしっとりとしたバラードもあるが、若者に人気のアップテンポなものもある。整列して微動だにしない受刑者の前で、あゆが激しく歌う様を想像すると、結構シュールだ。 今回の“仕掛け人”で、2008年から矯正施設運営について提言する名誉職「特別矯正監」を務める杉良太郎(70)も驚きを隠せなかったようだ。「浜崎さんは仕事的にミスマッチで引き受けないと思っていた。『やる!』と言われ、本当に嬉しかった」(杉) 2002年から続いたシングル初登場連続1位記録が2013年に途絶え、昨年末に15年連続出場した紅白歌合戦を“卒業”した浜崎。近年は乳がん撲滅キャンペーンのゲストモデルを務めるなど、社会貢献活動に力を入れている。 今回の決断もその一環のようだ。「宿泊費や交通費は法務省から支給されるとはいえ、贅沢はできない。“自腹”を切らない限り、飛行機はエコノミー、ホテルも一般クラスになるが、浜崎は『(慰問を)自分でもやりたいと思っていた。せっかくの機会なのでぜひ頑張りたい』とのことだった」(音楽業界関係者) 矯正支援官の委嘱期間は2年間。一般ファンの目には触れない熱唱である。※週刊ポスト2015年5月8・15日号
2015.05.04 16:00
週刊ポスト
TBSが「村」つく芸人集めた「村人集合」の力技企画に識者感心
TBSが「村」つく芸人集めた「村人集合」の力技企画に識者感心
 先見の明を示すことは大人力にとって欠かせないこと。バラエテイ番組の「柳の下のドジョウ」狙いもその例外ではない。大人力コラムニストの石原壮一郎氏が、「ドジョウ」狙いの企画を勝手に考えた。 * * * 画期的というか盲点だったというか、「なるほど、その手があったか!」と感心させられました。このほどTBSは、志村けんなど苗字に「村」が付く芸人6人を集めたバラエティ―番組「6人の村人!全員集合」を制作。8月20日午後7時58分から、3時間にわたって放送すると発表しました。 6人の顔ぶれは、志村けん(64)をはじめ、ウッチャンナンチャンの内村光良(49)、さまぁ~ずの三村マサカズ(47)、ナインティナインの岡村隆史(44)、バナナマンの日村勇紀(42)、ロンドンブーツ1号2号の田村淳(40)と大物ぞろい。6人が“慰安旅行”に出かけた先で、いろんなハプニングや本音トークが……という番組のようです。 「今までにない異色の組み合わせ」を実現させるにあたって、苗字に「村」が付くという強引にもほどがあるつながりをもってきたのは、まさに大人の力技。たとえ冗談みたいな思いつきでも、とにかくやってしまうことが大事という教訓を授けてくれます。 もしこの番組がそれなりに視聴率を稼げば、第二弾、第三弾はもちろん、他局でも同様に強引なつながりの組み合わせで番組が作られるでしょう。柳の下のドジョウを狙えるだけ狙うのもテレビの真骨頂。そんな大人の貪欲さや臆面のなさも学びたいところです。 ちょっと気が早いですが、やがて第二弾、第三弾などが作られたときに「ほら、俺が言ったとおりだ」と威張れるように、「村人」的なほかの組み合わせを考えてみましょう。大人は先手必勝です。何と戦っていて何に勝つのか、よくわかりませんけど。 たくさんいそうなのは「島人」でしょうか。ダチョウ倶楽部の上島竜兵、島崎俊郎、島崎和歌子、小島よしお、アンジャッシュの児嶋一哉、元オセロの中島知子、島田秀平……。正直「村人」に比べると大物感に欠けますが、それこそ力技で芸能界を引退した島田紳助氏を引っ張り出して来られたら、インパクトの点では申し分ありません。 いっそのことお笑いの枠を超えて、大島優子や小嶋陽菜に参加してもらったら、一気に華やかになるでしょう。「村人」は檜原村など「村」でロケをしたそうですが、その点「島人」も、どこかの島にわたってロケをするという必然性を作れます。 あるいは「木」がらみでくくるのはどうでしょう。お笑いにこだわらず、松平健、杉良太郎、嵐の櫻井翔や松本潤、SMAPの木村拓哉、Mr.Childrenの桜井和寿、松たか子……といったメンバーが集まったら、番組でもアルバムでも何でも作れます。ただ、さすがに現実味が薄そうで、オファーをしてもそれこそ木で鼻をくくったような断られ方をするかも。方向性を変えて、青木さやかやWAHAHA本舗の梅垣義明や杉村太蔵あたりを軸に人選を進める手もあります。その場合は、みんなで木登りをする番組とかでしょうか。 そのほか北野武を軸に「東西南北」が付く人たちに集まってもらって麻雀をしたり、明石家さんまを軸に「魚」つながりで集まってもらって海に行ったりなど、可能性は無限に広がります。いつの日か「ほら、俺が言ったとおりだ」と威張れるように、まずは「6人の村人!全員集合」の健闘を祈りましょう。
2014.07.24 16:00
NEWSポストセブン
子どもの頃から役者は嫌いだった杉良太郎が今でも続ける理由
子どもの頃から役者は嫌いだった杉良太郎が今でも続ける理由
 俳優・杉良太郎はテレビや映画だけでなく、商業演劇でも長く活躍してきたが、持病の椎間板ヘルニア悪化を理由に2005年7月の新歌舞伎座公演を最後に「座長」から引退した。歌手としてデビューしながら、役者として先に花開き活躍してきた杉が語った言葉を、映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづる。 * * * 観客への全ての責任を背負って座を引っ張ってきた杉は、2005年に体力の限界を理由に座長公演からの勇退を宣言している。「生涯現役」と言われる役者の世界だけに、引き際を自ら定める生き方は際立った。「お客さんに心配かけながら舞台に立ちたくないんです。『あの人、歩くのは大丈夫かな』とか、『セリフつかえて言えてない』とか『声が聞こえない』とか言われるようになったら、自ら引退すべきですよ。何せ、それは不良品なんですから。昔の名前だけでは限界があります。お客さんに心配かけているということを、自分で自覚しなきゃ。 それに、今の若い役者と話していると外国人と話している時よりも、もっと分かってもらえない。まるで違う星の人と話してる気分になるから、もうやれないんですよ。 岡田英次、青木義朗、内田良平、南原宏治、それに石井均さんにも長く出てもらいましたが、そうした仲間が、みんな死んじゃった。そうなると、もうできないですよ。今、この人たちが生きて、ここにいてくれたら、私もまだやる。役者は一人じゃできないんです。ですから、私は舞台から引くことができた。一つも寂しくないんです。 元々は役者が好きでこの世界に入ったわけではない。むしろ子供の頃から役者は嫌いでした。『それじゃあ、なぜ今までやっているんだ』と言われますが、それは責任があるからです。一度引き受けたから、約束したから、全力投球でやってきました」●春日太一(かすが・たいち)/1977年、東京都生まれ。映画史・時代劇研究家。著書に『天才 勝新太郎』(文春新書)、『仲代達矢が語る日本映画黄金時代』(PHP新書)ほか新刊『あかんやつら~東映京都撮影所血風録』(文芸春秋刊)が発売中。※週刊ポスト2014年5月9・16日号
2014.05.09 07:00
週刊ポスト
杉良太郎 「役者殺すに刃物は要らん」と何を自らに戒めたのか
杉良太郎 「役者殺すに刃物は要らん」と何を自らに戒めたのか
 今日も日本全国の劇場で様々な商業演劇が行われている。杉良太郎は、テレビや映画の世界だけでなく、商業演劇でも長く活躍してきた。長年の座長経験から培われた杉が語った役者の生死に関わる言葉を、映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづる。 * * * 杉良太郎は長年にわたり商業演劇の第一線で座長公演をしてきた。が、実際に果たした役割は、ただの「主役としての座長」ではなく、その時の一座全体を統括して運営する「座頭(ざがしら)」であった。座頭は主役を張るだけでなく、演出・脚本も自ら行う上に、共演者の健康や金銭問題までも管理する、まさに「頭」である。「私はずっと座頭をやってきました。立ち回りも自分でつけて、興行の責任も自分でとって。芝居の幕が開いてからでも問題を抱えた奴がいたらすぐに楽屋に呼んで処理しないといけない。 それから気を使ったのは、お客さんの感想ですね。たとえば『今回の芝居はよかったよ』と言って帰った時は、『今回は大失敗だった』と思います。お客さんはとりあえず『よかった』って言って帰るんです。『悪かった』なんて誰も言いませんから。そこで役者が乗せられて、その気になっちゃったらダメなんですよ。『役者殺すに刃物は要らん。拍手の一つもすればいい』っていうこと。『今回の芝居は刺激的でした』『感動しました』と言って帰った時『よかったそうだよ、みんな』と伝えています。 自分を戒めるどころじゃないですよ。私が生きてきた道は茨の道ですから。前に道があるのではなくて、自分が行くから道ができるんであって。 切り開くのは大変ですよ。楽屋を出る時に『みんな、今日が俺の命日だ』って言って、舞台に上がっていました。実際に二、三回は死のうと思いました。自分に対して追いつめて、追いつめて、『もうやっていけない』となってしまいましてね」●春日太一(かすが・たいち)/1977年、東京都生まれ。映画史・時代劇研究家。著書に『天才 勝新太郎』(文春新書)、『仲代達矢が語る日本映画黄金時代』(PHP新書)ほか新刊『あかんやつら~東映京都撮影所血風録』(文芸春秋刊)が発売中。※週刊ポスト2014年5月9・16日号
2014.05.07 07:00
週刊ポスト
杉良太郎 舞台切腹シーンで豚の臓物と血を使い劇場が大混乱
杉良太郎 舞台切腹シーンで豚の臓物と血を使い劇場が大混乱
 1967年に『文五捕物絵図』で主演して以来、『遠山の金さん』や『大江戸捜査網』など、悪を懲らしめるヒーローを多く演じてきた杉良太郎だが、悪党をどう死なせるかよりも、どうやって死ぬかにこだわってきたという。死の美学を追求してきたという杉が語った言葉を、映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづる。 * * * テレビ時代劇でのヒーロー役のイメージが強い杉良太郎だが、NHK大河ドラマ『武田信玄』での北条氏康役や『徳川慶喜』での井伊直弼役などでは印象的な死に様を見せてきた。また、主演舞台でも悲劇的な結末を迎えることは少なくない。「今度はどうやって死んでやろうかって、ずっと考えているんです。死の美学というのを追求してね。人間は誕生する時には意思はないけど、死は自分の手によってできる。ですから、この役はどう斬られ死んでいったのか、苦しかったのか、痛かったのか、どんな想いでいたのか、追求するんですよ。  私は狂気の世界に入りたかった。例えば大阪の新歌舞伎座で徳川家康の息子である信康の芝居をやった時は、切腹する場面で緞帳が下りるんですが、千秋楽に本当に腹を切りたくなった。お客さんの目に焼き付けて本当に死んでやりたい、と一週間くらい考えたんです。  それで、小道具に豚の臓物を買いに行かせて、ラップで巻いて血もたっぷり入れてくれって指示しました。それをお腹に巻いて、その上からさらしを巻いて、白装束を着て舞台に立ったんです。そこに本物の短刀を突き刺したら血が噴き出て、客席がシーンとなり、短刀を右へ斬ったら、腹から豚の腸が一気に出てくる。そして私が倒れたところで緞帳が下りたもんですから、会場はパニックですよ。  気持ち悪いとか、そういうことじゃない。杉なら本当にやるだろうとみんな思ったんです」●春日太一(かすが・たいち)/1977年、東京都生まれ。映画史・時代劇研究家。著書に『天才 勝新太郎』(文春新書)、『仲代達矢が語る日本映画黄金時代』(PHP新書)ほか新刊『あかんやつら~東映京都撮影所血風録』(文芸春秋刊)が発売中。※週刊ポスト2014年5月2日号
2014.04.26 16:00
週刊ポスト
杉良太郎 歌手出身で二世でもないためイジメもあったと述懐
杉良太郎 歌手出身で二世でもないためイジメもあったと述懐
 数多くの作品に主演してきた俳優・歌手の杉良太郎は、厳しい姿勢で作品と取り組むあまり、共演者やスタッフとの軋轢も多かったと言う。しかし、軋轢を生んでもなお、完璧を目指すことをやめなかった杉が語った言葉を、映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづる。 * * * 杉良太郎は1974年にNET(現テレビ朝日)で放送された『右門捕物帖』に主演している。この役は映画では嵐寛寿郎が飄々としたキャラクターとして当たり役にしていた。が、杉はこのイメージを一変させ、孤独な影のある、苛烈な男として演じた。また殺陣も合気道や柔術を使った、素手で投げたり殴ったりする斬新なものであった。『右門』や『新五捕物帳』など、杉主演の時代劇の多くはただの勧善懲悪ではない、どこか救いのなさの漂う哀しい作品が多い。これらは、杉自身が脚本や演出にアイディアを出しながら練り上げられたものだった。「歌手出身で基礎もない、名優の息子でもない、どこで湧いたか分からないボウフラ役者がこの世界で生きていこうとすると、『身分が違う』とイジメのようなものにも遭いました。そこに抵抗して、激しくやってきました。そしてある日、自分流を作ろうと思ったんです。『杉演劇』を確立させようと。杉演劇とは様式美とリアリズムの混合です。時代劇独特の形を自分にしかできないものにしていきました。 脚本家には新聞ネタから、今実際に起きている社会問題を書いてもらいました。こんな理不尽なことがあっていいのかと、視聴者に問題提起するという。流し目をする中年女性キラーで男の敵とかよく言われましたが、実はその逆なんです。媚びを売る気はありませんでした。ただ、時間を割いて来てくれるお客さんには応えなきゃいけない。それがプロだという意識は強い。 立ち回りのカット割りも夜中まで自分で考えていました。役者は口出すなという意見もあったと思います。けど、視聴率を背負っているのは主役なんです。視聴率が下がった時に『お前に人気がないからだ』と降ろされるのは監督でも脚本家でもなく、主役。ですから、自分の納得のいくものをやろうとした。ただのプロではなく、プロ中のプロでなきゃいけないんです」●春日太一(かすが・たいち)/1977年、東京都生まれ。映画史・時代劇研究家。著書に『天才 勝新太郎』(文春新書)、『仲代達矢が語る日本映画黄金時代』(PHP新書)ほか新刊『あかんやつら~東映京都撮影所血風録』(文芸春秋刊)が発売中。※週刊ポスト2014年4月25日号
2014.04.18 07:00
週刊ポスト
杉良太郎 ゴールデン枠2本でもテレビ時代劇を休業した理由
杉良太郎 ゴールデン枠2本でもテレビ時代劇を休業した理由
 俳優、歌手、最近はボランティア活動でも知られている杉良太郎は、数多くの時代劇に主演しながら人気絶頂のタイミングでみずから休業した。1983年に突然、宣言したテレビ時代劇からの休業について杉が語った言葉を、映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづる。 * * * 時代劇スター・杉良太郎の名を一躍世間に轟かせたのは、1967年のNHK時代劇『文五捕物絵図』だった。『ゼロの焦点』『張込み』をはじめとする現代劇も含めた松本清張原作を杉山義法・倉本聰といった気鋭の脚本家たちが時代劇化し、和田勉らNHKを代表する演出陣が映像に切り取っていった本作の主演に抜擢された杉は、当時まだ役者デビューして二年目であった。 その後、杉は『大江戸捜査網』の主役や『水戸黄門』の助さん役でスターとしての地位を確立する。が、いずれもシリーズの初期に降板した。そして人気絶頂の1983年には突然テレビ時代劇からの休業も宣言している。「長くやっていると焼き直しばかりになる。何をやってもネタが全部同じ。テレビ局も映画会社も自助努力をしない。刑事ものが当たると刑事ものばかりになり、時代劇が当たると各局で三本くらいやって。みんなが同じものをやりたがることに抵抗があったんです。何でそんなに安易に作っちゃうのか、と。『水戸黄門』も『大江戸捜査網』も私としては十分にやりました。一方で、テレビ局は当たっているから続けたい。それだけのことです。同じものを長くやっていたら私は伸びなかったです。役者として一番大事な時期に一つの役しかできない役者になってしまい、成長しない。次々とやりたいものがあるから、全部自分からやめたんです。 テレビ局からおろされたものは一本もないです。作品を良くするため、制作者との間で作品について揉める事が多かった。けれども私は何かにすがって生きていこうとは思わないんです。これを生活の糧にしようとする生活俳優じゃないっていう意識でいました。それで、テレビも突然やめてしまいました。 夜八時台の時間帯の人気時代劇を二本持っていましたが、同時に降りてしまったのです。話で聞くと簡単かもしれませんが、一年間、苦しんだんですよ。死ぬほど考えた。ゴールデンの時間帯を週に二本やっている役者はいないのに、自分からやめたわけですから」●春日太一(かすが・たいち)/1977年、東京都生まれ。映画史・時代劇研究家。著書に『天才 勝新太郎』(文春新書)、『仲代達矢が語る日本映画黄金時代』(PHP新書)ほか新刊『あかんやつら~東映京都撮影所血風録』(文芸春秋刊)が発売中。※週刊ポスト2014年4月18日号
2014.04.13 07:00
週刊ポスト
半沢直樹第二部 杉良太郎、鶴瓶の長男など2世俳優続々登場
半沢直樹第二部 杉良太郎、鶴瓶の長男など2世俳優続々登場
 大阪編ラストとなった第5話では視聴率29%を記録するなど、大人気となっているドラマ『半沢直樹』(TBS系)だ。8月25日の第6話からは、舞台を東京に移し、新たな物語が始まる。 そもそも同ドラマの見所のひとつはいわゆる脇を固める俳優陣たちの熱演。なかでも、2世俳優たちの好演が目立っている。 東京中央銀行融資部企画グループ次長・福山啓次郎を演じているのが、山田純大(40才)。その父は杉良太郎(69才)だ。かつて杉は「子供は芸能界に入れたくない」と息子をハワイに移住させるも、結局大学卒業後、1997年ドラマ『あぐり』(NHK)で俳優デビュー。今年4月にはノンフィクション作家デビューも果たした。 半沢に120億円を背負わせることになる伊勢島ホテルの社長・湯浅威を演じるのは、笑福亭鶴瓶(61才)の長男・駿河太郎(35才)だ。今作で鶴瓶は半沢の亡き父を演じており、ある意味“親子共演”。堺とは映画『大奥』で共演した過去あり。ちなみに前田敦子(22才)の2ndシングルのMVで前田と夫婦漫才に挑戦したり、ドラマ『カーネーション』(2011~2012年・NHK)では尾野真千子(31才)演じるヒロインの夫役で出演するなど注目の俳優だ。 半沢の同期・近藤直弼(滝藤賢一)の妻・由紀子を演じるのは山崎直子(40才)。彼女の父は、山崎努で、母は宝塚歌劇団卒業生の黛ひかる。山崎努は映画『クライマーズ・ハイ』で、堺と滝藤が勤務する新聞社社長役として共演。さらに山崎は映画『奇跡のリンゴ』で堺のリアル妻・菅野美穂(36才)とも共演している。※女性セブン2013年9月5日号
2013.08.23 16:00
女性セブン

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