芸能

杉良太郎、ATSUSHIが感銘「脳性麻痺の声なき詩人」が綴る命のメッセージ

昨年12月、杉とATSUSHIは堀江さんと対面した

昨年12月、杉とATSUSHIは菜穂子さんと対面した

 出産時のトラブルで重度の脳性麻痺を患った堀江菜穂子さん(27才)。寝たきりで言葉も発することができない。そんな彼女がわずかに動く指先で綴った詩に感銘を受けた杉良太郎(77才)が、この度、彼女の詩を原詩とした楽曲をリリースする。

「どんな姿、形であろうとこの世界に『自分』はひとりだけしかいない。だから勇気を持って堂々と生きるんだ──。菜穂ちゃんが生み出す“いのちの叫び”のような詩を読んで、これは詩だけに留めず歌にしてたくさんの人に届けるべきだと直感したんです」

 杉は菜穂子さんの詩を元に作詞をてがけた新曲『世界の中で』、『ありがとうの詩(うた)』(共に1月19日リリース)の背景をこう語る。

 菜穂子さんは、通っていた特別支援学校の中学部時代に筆談を学んだ。指先がわずかに動くだけの彼女には「文字を書く」という行為自体が困難を極めた。それでも努力を重ね、時間はかかるが一文字ずつ書けるようになっていった。

 高等部の頃、周囲の人の会話が耳に入り、自分が何も考えていないと思われているように感じたという。そこから、言葉を発することができない菜穂子さんは、自分の考えを伝えるために「詩」を書き始めた。「心を解放するための手段」だったという。

 そんな彼女が心の声を紡いだ詩集『いきていてこそ』(サンマーク出版)を2017年6月に出版した。杉は、昨年5月、その詩の存在を知り、深く感銘を受けたと明かす。以来、杉が育てた、スイカなど季節の果物を菜穂子さんへ送ったり、菜穂子さんが杉に手紙を書くなどして、交流を深めてきた。杉は親交のあるEXILE ATSUSHI(41才)にも彼女の詩集を紹介。ATSUSHIも同じく感銘を受け、杉とは別に曲を作り始めたという。

「詩を書くことについて菜穂ちゃんは手紙で『わたしが、にんげんとしていきているあかしです』と教えてくれました。彼女は20数年間ずっと寝たきりで外へ出て走り回ったりすることはできません。でもそのぶん、頭の中では思い切り走り回っているんだろうなと感じました。つらい時間を乗り越えて到達した脳の仮想空間で楽しく思うままに動いて、誰でもない、たったひとりの『自分』を見出したのでしょうね」(杉、以下同)

関連キーワード

関連記事

トピックス

各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
理論派として評価されていた桑田真澄二軍監督
《巨人・桑田真澄二軍監督“追放”のなぜ》阿部監督ラストイヤーに“次期監督候補”が退団する「複雑なチーム内力学」 ポスト阿部候補は原辰徳氏、高橋由伸氏、松井秀喜氏の3人に絞られる
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン