スポーツ

プロ野球「年俸のコスパ悪い打者」は誰? 2位はヤ・坂口智隆

今年はガックリの成績だったヤクルト・坂口(写真/時事通信フォト)

 セでは巨人、パでは西武の優勝が決まった今年のペナントレース。「もしあの選手が年俸に見合った活躍をしていれば結果は違った」──と悔しがっているファンも多いはず。費用対効果が悪いのは、いったい誰なのか。

 まずは打撃部門だ。ランキングは表にあるように「1塁打を放つのにいくらかかったか」で算出した。長距離打者、アベレージヒッターなどタイプの違う選手を平等に評価するためだ。

 集計は『プロ野球なんでもランキング』(イースト・プレス刊)などの著書があるライター・広尾晃氏に依頼した(今季データは9月24日現在のもの)。2019年ワースト1位は、阪神退団が決まり、引退か現役続行かで揺れる鳥谷敬となった。

働かなかった選手は誰だ

「鳥谷は2015年に年俸4億円(推定。以下同)の5年契約を結んだが、年々成績は下降していった。1年目は202安打を放って1塁打あたり約198万円でしたが、今季は約1666.7万円となっています。代打の起用が中心となり、出場機会が大きく減った影響が大きい」(広尾氏)

 複数年契約が難しいことがよくわかるデータだが、阪神の元球団社長・野崎勝義氏はこうフォローする。

「鳥谷ほどの功労者を1年や2年の活躍ぶりで判断してはかわいそうな面があります。リーダーとしてチームを引っ張り、人気も守備の実力もある。球団への貢献度は今も大きい」

 最下位のヤクルトからはワースト2位に坂口智隆が、同4位に川端慎吾が入った。昨年3割をマークした坂口はシーズン序盤の死球で左手親指を骨折。川端も昨年の頭部への死球以降、バットが湿っている。アクシデントによる主力2人の不振がチームの成績に影を落とした格好だ。

 野手最高年俸の柳田悠岐(ソフトバンク)も、左膝裏肉離れでの離脱以降、調子が上がっていない。

 優勝を果たしたチームにも「不良債権」は多い。巨人からは、今季加入の中島宏之と陽岱鋼がワースト10入り。中島はわずか15塁打。1塁打あたり1000万円の計算になる。

 西武からはメヒア。今季は“代打の神様”と呼ばれ、終盤に何度も殊勲打を放ったものの、5億円の高額年俸には見合わなかった(925.9万円)。1塁打あたり約316万円だった一昨年、約633万円だった昨年と比較すると、年々コストパフォーマンス(コスパ)が悪化していることがよくわかる。

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン