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円高の今 日本人は富を作る好機、自国通貨強く滅びた国ナシ

 『新しい富の作り方』などの著者を持つ金融コンサルタント、菅下清廣氏は、輸出企業の収益が悪化するので円高は望ましくないなどという風潮はおかしいと指摘する。

 * * *
 日本の今の政治は最悪ですが、個人としての日本人にとっては、円高の今こそ「新しい富」を作る大きなチャンスと考えるべきです。皮肉なことに、政治の無策によって我々日本人は世界最強通貨を手にしているのですから、世界中の有望な資産や商品を買ってしまえばいいのです。

 では、どんなものを買うか。簡単にいうと、「日本と反対のもの」ということになる。日本はどんどんデフレ衰退に向かっているのだから、その反対のものを買えばいいわけです。

 今なら、韓国ウォンなどは魅力的な投資対象だと思います。最近はずっとウォン安が続いています。
 
 それから、日本はゼロ金利だから、金利の高い国に投資する。主に新興国ですね。やはりBRICsが有望で、ブラジル国債ならば9%、10%の金利がつき、インド、インドネシアなども8%台です。

 日本と反対といえば、若年層が多い国もいい。別の言い方をすれば人口が増大して今後も国力が増していく国を選ぶ。

 考えてもらいたいのですが、自国通貨が高くなって滅びた国は、歴史上、1つもありません。日本人は一部マスコミの偏った報道に騙されて円高を怖いものだと思っていますが、全く間違いです。世界最強の通貨を持っているということが、これから新しい富を作る基盤になるのです。

※週刊ポスト2011年2月4日号

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