国内

光市母子殺害事件 30歳になった元少年は拘置所内で筋トレ中

18歳だった少年も30歳を迎えた。歳月は「光市母子殺害事件」のF被告をどう変えたのか。

弁護団関係者がいう。

「彼は拘置所の中では、筋トレに熱中していて、ひたすら体を鍛えている。体格は見違えるほどがっちりした。あと時間があれば聖書を読んでいるよ。彼は元々クリスチャンですからね」

強姦目的で住居に侵入し母子ともに殺害したとされる残忍な犯行内容や、妻子を奪われた遺族・本村洋さんの悲痛なる訴え、18歳の元少年に対する死刑への是非などから、社会に大きな波紋をよんだ山口県光市母子殺害事件。1月23日、殺人などの罪に問われたF被告の差し戻し上告審が結審した。

裁判では、少年法で死刑適用がなされる満18歳の約1か月後に犯行に及んだ元少年に死刑判決が下るかどうかに注目が集まる。

「母への甘えの気持ちで抱きついただけ」「性行為は生き返らせるための復活の儀式」――差し戻し控訴審で展開された被告の主張と弁護団の法廷戦術は国民の反感を喚起したが、今回の弁護側弁論でも「女性の口を塞ごうと右手で押さえつけたことが死亡に繋がった」「殺意はなく傷害致死罪に留まる」と訴えた。

ただ、17名を数える弁護団たちにも迷いはあるようだ。冒頭の関係者が明かす。

「ああは主張しているものの、弁護団も上告棄却(死刑判決確定)の覚悟はしている。だから、次はどうしようか、と。それでも、主任弁護人の安田好弘先生は『Fを絶対に守ってやる。ただ私ももう歳だからこのさきは若いみんなに任せたい』と語っています。死刑が確定してしまうと弁護団でも被告と会えなくなる。安田先生は、『今のうちになるべく面会にいってほしい』と周囲に呼び掛けていました」

長きにわたる裁判で弁護団の面々も憔悴しているようだ。2007年5月には橋下徹大阪市長(当時弁護士)が、弁護団に対して懲戒請求を行なうようテレビで呼びかけ、2500件の懲戒請求が寄せられたこともある。別の弁護団関係者がいった。

「あとは審判を待つだけだね。結審を迎えたけど、弁護人同士での打ち上げもない。ペットボトルのお茶で“お疲れさま”と労をねぎらったぐらいだよ。打ち上げしているところを写真でも撮られたら、バッシングが再燃しかねないからねぇ」

判決は今年度中にも下ると見られている。

※週刊ポスト2012年2月10日号

トピックス

単独公務が増えている愛子さま(2025年5月、東京・新宿区。撮影/JMPA)
【雅子さまの背中を追いかけて単独公務が増加中】愛子さまが万博訪問“詳細な日程の公開”は異例 集客につなげたい主催者側の思惑か
女性セブン
連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
大の里の調子がイマイチ上がってこない(時事通信フォト)
《史上最速綱取りに挑む大関・大の里》序盤の難敵は“同じミレニアム世代”の叩き上げ3世力士・王鵬「大の里へのライバル心は半端ではない」の声
週刊ポスト
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎ストーカー殺人事件》「テーブルに10万円置いていきます」白井秀征容疑者を育んだ“いびつな親子関係”と目撃された“異様な執着心”「バイト先の男性客にもヤキモチ」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《田中圭との不倫疑惑》永野芽郁のCMが「JCB」公式サイトから姿を消した! スポンサーが懸念する“信頼性への影響”
NEWSポストセブン
騒然とする改札付近と逮捕された戸田佳孝容疑者(時事通信)
《凄惨な現場写真》「電車ドア前から階段まで血溜まりが…」「ホームには中華包丁」東大前切り付け事件の“緊迫の現場”を目撃者が証言
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
食物繊維を生かし、健全な腸内環境を保つためには、“とある菌”の存在が必要不可欠であることが明らかになった──
アボカド、ゴボウ、キウイと「◯◯」 “腸活博士”に話を聞いた記者がどっさり買い込んだ理由は…?《食物繊維摂取基準が上がった深いワケ》
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
NEWSポストセブン