スポーツ

テレビにいじられる五輪選手の姿 もう見たくないと女性作家

 ロンドン五輪での日本選手の活躍は確かに素晴らしかった。だが、宴のあと、の姿には違和感を感じることが少なくない。作家で五感生活研究所の山下柚実氏が指摘する。

 * * *
 五輪が閉幕して約2週間が経ちました。

 「もうその話はいいよ」「これ以上、ウンザリ」

 どれほど多くの人がテレビ画面を見てつぶやいたでしょう? 五輪メダル獲得選手をテレビのスタジオに呼んでのインタビューに対して、です。

「オリンピック村で外国選手からデートに誘われましたか」
「メダルと一緒に寝ましたか」
「ボルト選手のポーズを1回は真似しましたか」

 選手たちにこんなくだらない質問をしたその上に、札をあげさせて答を求める。苦笑いしながら札を上げる選手たち。その質問の内容自体も、答えさせる方法も、選手と視聴者をどこかバカにしてません?

 質問を考えた人に、本当に聞いてみたい。「外国選手に誘われましたか」という質問で、いったい「何を」聞き出したいのか。いったい「誰に」、その答を伝えたいのか。

 それが皆目見当がつかないのは、私だけ?

 ちなみに、この質問を目撃したのは、NHKのスポーツ報道番組においてでした。選手たちの活躍は一流だったけれど、日本のスポーツ報道はいつになったら三流から脱するのでしょう。

 こんな驚きの調査も。

「キスしてみたいスポーツ選手」を20~30代の男女400人に聞いた(SKプラネット・ジャパンの調査)。その結果、男性1位が体操・内村航平、女性の1位は体操・田中理恵、バドミントン・潮田玲子が同率。この調査、調べる理由は「何でだろう」?

 オリンピックの開催中、ここ一番という晴れ舞台で、持てる力を100%以上出す選手たちのメンタリティとすばらしいパフォーマンスに、たしかに爽やかな気分にしていただきました。それなのに……競技と関係ないことであれこれいじられまくる選手たちの姿、もう見たくない。

 大会中は選手たちの輝く姿を追いかけて、チャンネルを次々に切り替えていた私。しかし、大会が終わったとたん、行動は180度変わりました。オリンピック選手が出てくると、「またかよ」と慌ててテレビのチャンネルを別の番組に替えている私になってしまったのです。また、下らない質問をぶつけられる選手たちを見たくなくて。

関連キーワード

トピックス

STARTO ENTERTAINMENTの取締役CMOを退任することがわかった井ノ原快彦
《STARTO社取締役を退任》井ノ原快彦、国分太一の“コンプラ違反”に悲しみ…ジャニー喜多川氏の「家族葬」では一緒に司会
NEWSポストセブン
東京都内の映画館で流されたオンラインカジノの違法性を訴える警察庁の広報動画=東京都新宿区[警察庁提供](時事通信フォト)
《フジ社員だけじゃない》オンラインカジノ捜査に警察が示した「本気度」 次のターゲットはインフルエンサーか、280億円以上つぎ込んだ男は逮捕
NEWSポストセブン
国民民主党から公認を取り消された山尾志桜里氏の去就が注目されている(時事通信フォト)
「国政に再挑戦する意志に変わりはございません」山尾志桜里氏が国民民主と“怒りの完全決別”《榛葉幹事長からの政策顧問就任打診は「お断り申し上げました」》
NEWSポストセブン
中居正広氏と被害女性の関係性を理解するうえで重大な“証拠”を独占入手
【スクープ入手】中居正広氏と被害女性との“事案後のメール”公開 中居氏の「嫌な思いをさせちゃったね。ごめんなさい」の返事が明らかに
週刊ポスト
参政党の神谷宗幣・代表(時事通信フォト)
《自民・れいわ・維新の票を食った》都議選で大躍進「参政党現象」の実態 「流れたのは“無党派層”ではなく“無関心層”」で、単なる「極右勢力の台頭」と言い切れない本質
週刊ポスト
苦境に立たされているフジの清水賢治社長(左/時事通信フォト)、書類送検された山本賢太アナ(右=フジホームページより)
“オンカジ汚染”のフジテレビに迫る2つの危機 芋づる式に社員が摘発の懸念、モノ言う株主からさらに“ガバナンス不全”追及も
週刊ポスト
24時間テレビの募金を不正に着服した日本海テレビ社員の公判が行われた
「募金額をコントロールしたかった」24時間テレビ・チャリティー募金着服男の“身勝手すぎる言い分”「上司に怒られるのも嫌で…」【第2回公判】
NEWSポストセブン
妻とは2015年に結婚した国分太一
「“俺はイジる側” “キツいイジリは愛情の裏返し”という意識を感じた」テレビ局関係者が証言する国分太一の「感覚」
NEWSポストセブン
衝撃を与えた日本テレビ系列局元幹部の寄付金着服(時事通信フォト)
《24時間テレビ寄付金着服男の公判》「小遣いは月に6〜10万円」夫を庇った“妻の言い分”「発覚後、夫は一睡もできないパニックに…」
NEWSポストセブン
TOKIOの国分太一
【スタッフ証言】「DASH村で『やっとだよ』と…」収録現場で目撃した国分太一の意外な側面と、城島・松岡との微妙な関係「“みてみぬふり”をしていたのでは…」《TOKIOが即解散に至った「4年間の積み重ね」》
NEWSポストセブン
警視庁を出る鈴木善貴容疑者=23日午前9時54分(右・Instagramより)
「はいオワター まじオワター」「給料全滅」 フジテレビ鈴木容疑者オンカジ賭博で逮捕、SNSで1000万円超の“借金地獄”を吐露《阿鼻叫喚の“裏アカ”投稿内容》
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居正広と元フジ女性アナの「メール」全面公開ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居正広と元フジ女性アナの「メール」全面公開ほか
NEWSポストセブン