ライフ

年収1800万円43歳女性「脳が“子供を作れ”と指示してくる」

 かつては憐れみやさげすみの目で見られたこともある母子家庭。現在では偏見が解消されてきたとはいえ、シングルマザーは離婚してやむを得ず母子家庭となるケースがほとんどだ。ところが、自ら望んで未婚のまま出産する“選択的シングルマザー”も増加しているという。ジャーナリストの白河桃子氏が語る。

「未婚シングルマザーや事実婚の人が増えていると思います。日本の婚外子比率はずっと1%前後だったのですが、今では2%を超えました。増加の理由は『結婚しなければ子供を作ってはいけない』という世間の批判が薄くなってきたことが大きいと思います」

 白河氏によれば、未婚シングルマザーには、大きく次の2つのパターンがあるという。

「1つめは、出産年齢ギリギリで、子供が欲しいという女性が、“経済的に余裕があるから”と、結婚を飛ばして出産するパターン。もう1つは若くして妊娠したけど相手の男性が信頼できず、“結婚するより離婚するほうが大変だから”という理由で結婚せずに出産するパターンです」(白河氏)

 経済的に自立した女性が増え、女性の平均年収も1989年の235万8000円から、2011年には267万9000円にアップ。一方で収入の少ない男性も増え、

「結婚して子供を育てるだけの経済力がないために、相手が妊娠しても逃げ出してしまう男性も多く、それもシングルマザーを増やす一因になっています」

 と白河氏は指摘する。女性たちが結婚よりも出産を急ぐようになった背景には、メディアの報道などによって「卵子の老化」という問題が一般に知られるようになったこともある。

「出産にはリミットがあるけど、結婚にはリミットがない。子供を欲しい女性は、順序にこだわる必要はないと思います」(白河氏)

 リミットを迎える前に、子供を産みたい。そんな女性たちが求めるのは、男ではなく、“タネ”だけなのである。

「子宮が子供を欲している。誰でもいいからやりたくて仕方がない」

 と赤裸々に語るのは、Aさん(43)だ。彼女の年収は1800万円もあり、すでに東京・山手線内にマンションも購入している。これまで交際相手に不自由したことはないが、一方で結婚する必要性もまったく感じなかったという。

「ところが42歳になって、急に“子供だけは何がなんでも欲しい”と思うようになった。身体が欲しがるんですよ、子供を。脳が“子供を作れ”と指示してくるようなんです」(Aさん)

 交際を始めたばかりの8歳年下の男性に「結婚も認知もしなくていいから、子供だけ授けてほしい」と懇願した。相手は「子供の面倒は絶対に見ないぞ」と断言したうえで、子作りに協力してくれているという。

「基礎体温をつけて排卵日にだけセックス。8か月たってもまだ妊娠しないのですが、彼にはもうしばらく頑張ってもらいます」(Aさん)

※週刊ポスト2013年8月2日号

関連記事

トピックス

山田和利・裕貴父子
山田裕貴の父、元中日・山田和利さんが死去 元同僚が明かす「息子のことを周囲に自慢して回らなかった理由」 口数が少なく「真面目で群れない人だった」の人物評
NEWSポストセブン
国内未承認の危険ドラッグ「エトミデート」が沖縄で蔓延している(時事通信フォト/TikTokより)
《沖縄で広がる“ゾンビタバコ”》「うつろな目、手足は痙攣し、奇声を上げ…」指定薬物「エトミデート」が若者に蔓延する深刻な実態「バイ(売買)の話が不良連中に回っていた」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
【美しい!と称賛】佳子さま “3着目のドットワンピ”に絶賛の声 モード誌スタイリストが解説「セブンティーズな着こなしで、万博と皇室の“歴史”を表現されたのでは」
NEWSポストセブン
8月27日早朝、谷本将志容疑者の居室で家宅捜索が行われた(右:共同通信)
《4畳半の居室に“2柱の位牌”》「300万円の自己破産を手伝った」谷本将司容疑者の勤務先社長が明かしていた“不可解な素顔”「飲みに行っても1次会で帰るタイプ」
NEWSポストセブン
騒動から2ヶ月が経ったが…(時事通信フォト)
《正直、ショックだよ》国分太一のコンプラ違反でTOKIO解散に長瀬智也が漏らしていたリアルな“本音”
NEWSポストセブン
ロシアで勾留中に死亡したウクライナ人フリージャーナリスト、ビクトリア・ロシチナさん(Facebook /時事通信フォト)
脳、眼球、咽頭が摘出、体重は20キロ台…“激しい拷問”受けたウクライナ人女性記者の葬儀を覆った“深い悲しみと怒り”「大行列ができ軍人が『ビクトリアに栄光あれ!』と…」
NEWSポストセブン
谷本容疑者(35)の地元を取材すると、ある暗い過去があることがわかった(共同通信)
「小学生時代は不登校気味」「1人でエアガンをバンバン撃っていた」“異常な思考”はいつ芽生えたのか…谷本将志容疑者の少年時代とは【神戸市・24歳女性刺殺】
NEWSポストセブン
大谷の「二刀流登板日」に私服で観戦した真美子さん(共同通信)
「私服姿の真美子さんが駆けつけて…」大谷翔平が妻を招いた「二刀流登板日」、インタビューに「今がキャリアの頂上」と語った“覚悟と焦燥”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《お腹にそっと手を当てて》ひとり娘の趣里は区役所を訪れ…背中を押す水谷豊・伊藤蘭、育んできた3人家族の「絆」
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
《前科は懲役2年6か月執行猶予5年》「ストーカーだけでなく盗撮も…」「5回オートロックすり抜け」公判でも“相当悪質”と指摘された谷本将志容疑者の“首締め告白事件”の内幕
NEWSポストセブン
硬式野球部監督の退任が発表された広陵高校・中井哲之氏
【広陵野球部・暴力問題で被害者父が告白】中井監督の退任後も「学校から連絡なし」…ほとぼり冷めたら復帰する可能性も 学校側は「警察の捜査に誠実に対応中」と回答
NEWSポストセブン
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン