国際情報

日韓スワップ協定 日本強硬に出れば韓国は泣きつくほかない

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が世界中で反日中傷話をばらまいていることに対し、官邸内外から韓国に経済制裁を発動すべしとの声も上がっているという。

 経済評論家の上念司氏は、「日韓通貨スワップ協定を巡って、日本が強硬姿勢にでれば韓国は泣きついて来ざるを得ない」と話す。

 通貨スワップ協定とは、各国の中央銀行が協定を結び、自国の通貨危機が起きた際、協定を結んだ相手国の通貨をあらかじめ定めたレートで融通してもらう協定のこと。通貨危機に備えるためのある種の保険と考えればいい。

 日韓の通貨スワップ協定は2005年に初めて結ばれ、2008年のリーマン・ショックや2011年のEU危機を経て、最大700億ドルまで拡充されてきた。しかし、昨年夏の李明博・大統領(当時)の竹島への強行上陸や天皇への謝罪要求などで、総枠は130億ドルまで縮小した。さらに、今年7月には30億ドルも追加で縮小し、残っているのは100億ドル分だけになった。

「日韓の通貨スワップ協定は、事実上、豊富な外貨準備を持つ日本による、外貨準備が少なく常に通貨危機の危険性を抱える韓国への信用補完です。一方的に韓国にメリットがあるだけで、日本には何の恩恵もありません。

 韓国は6大銀行のうち5つが外資系であり、また対外債務が非常に多いので、ひとたびウォンの売り浴びせが起こると、国内から国外へと資金が流出しやすく、ウォンの買い戻しもできない。そのため通貨危機に直面しやすい」(同前)

 日本が通貨安傾向にあるため、韓国は輸出産業を守るためにウォン安を進める必要がある。しかし、ウォン安が過度になれば海外投資家がウォン売りに走り、売り浴びせの発生によって通貨危機が起こる可能性が高まる。

「いずれにせよ、韓国が再び通貨スワップ枠の上限引き上げを日本に持ちかけ、“守ってください”と泣きついてくるのも時間の問題です」(同前)

※週刊ポスト2013年11月29日号

トピックス

お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
『サ道』作者・タナカカツキ氏が語る「日本のサウナ60年」と「ブームの変遷」とは
《「ととのった〜!」誕生秘話》『サ道』作者・タナカカツキ氏が語る「日本のサウナ60年」と「ブームの変遷」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
連敗中でも大谷翔平は4試合連続本塁打を放つなど打撃好調だが…(時事通信フォト)
大谷翔平が4試合連続HRもロバーツ監督が辛辣コメントの理由 ドジャース「地区2位転落」で補強敢行のパドレスと厳しい争いのなか「ここで手綱を締めたい狙い」との指摘
NEWSポストセブン
伊豆急下田駅に到着された両陛下と愛子さま(時事通信フォト)
《しゃがめってマジで!》“撮り鉄”たちが天皇皇后両陛下のお召し列車に殺到…駅構内は厳戒態勢に JR東日本「トラブルや混乱が発生したとの情報はありません」
NEWSポストセブン
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《早穂夫人は広島への想いを投稿》前田健太投手、マイナー移籍にともない妻が現地視察「なかなか来ない場所なので」…夫婦がSNSで匂わせた「古巣への想い」
NEWSポストセブン
2023年ドラフト1位で広島に入団した常廣羽也斗(時事通信)
《1単位とれずに痛恨の再留年》広島カープ・常廣羽也斗投手、現在も青山学院大学に在学中…球団も事実認める「本人にとっては重要なキャリア」とコメント
NEWSポストセブン
芸能生活20周年を迎えたタレントの鈴木あきえさん
《チア時代に甲子園アルプス席で母校を応援》鈴木あきえ、芸能生活21年で“1度だけ引退を考えた過去”「グラビア撮影のたびに水着の面積がちっちゃくなって…」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンにウジ虫混入騒動》体重減少、誹謗中傷、害虫対策の徹底…誠実な店主が吐露する営業再開までの苦難の40日間「『頑張ってね』という言葉すら怖く感じた」
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
NEWSポストセブン