国内

羽田国際線・ANA優遇の裏に「官邸秘密チーム」の存在説も

 国民の共有財産といえる羽田空港の新設発着枠が決まった。ANAがJALに完勝した形になったが、背後に何があったのか。ジャーナリスト・須田慎一郎氏が指摘する。

 * * *
 昨年、羽田空港を舞台に、新たに配分された国際線の発着枠を巡って日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)との間で繰り広げられたバトルは、ANAの完勝だった(ANA11枠に対してJAL5枠)。

「羽田空港の国際線枠は、一枠で年間10億円の利益を確実にもたらすとされる。それだけに、あまりにもANAを優遇する決定は、今後各方面に色々とハレーションを起こすだろう」(霞が関経済官庁首脳)

 本来、発着枠に関する許認可権を握っているのは国交省航空局だが、今回は「国交省はほとんどノータッチ」(国交省幹部)だったという。ならばどこが“決定”したのかというと、「主導したのは首相官邸です」(前出の国交省幹部)。

 マスコミは気がついていないようだが、前述の“決定”がなされる数か月前、首相官邸内に極秘裏にとある“チーム”が設置されたという。

「“チーム”は単に『勉強会』と呼ばれた。目的は、民主党政権下で進められたJAL再生のプロセスの検証です。メンバーは公認会計士や弁護士などの実務者、国交省の担当者など。ただし事務局は内閣府に置かれ、所管官庁の国交省は手出ししにくい形がとられた」(官邸中枢スタッフ)

 この「勉強会」の設置を主導したのは菅義偉官房長官という。

「菅氏が多忙なため、チームのヘッドには世耕弘成官房副長官が就任しました」(前出の官邸中枢スタッフ)

 勉強会は官邸内で複数回にわたって開催され、企業再生を得意とする経営コンサルタントや官僚出身の有名大学大学院教授などを招いてヒアリング等を実施したという。

 こうした動きを見ると、勉強会は公的な存在であるように見える。にもかかわらず、官邸のホームページにも内閣府のそれにも記載されていないのだ。ましてや議事録の類は一切公表されていない。まるで官房長官配下の隠密部隊なのである。

「実は、この勉強会で羽田空港の新設発着枠の配分が決まったのです。ANAがワンサイドゲームで勝利を収めたのも、その“政治力”のたまものです」(前出の官邸中枢スタッフ)

関連記事

トピックス

水原一平とAさん(球団公式カメラマンのジョン・スーフー氏のInstagramより)
「妻と会えない空白をギャンブルで埋めて…」激太りの水原一平が明かしていた“伴侶への想い” 誘惑の多い刑務所で自らを律する「妻との約束」
NEWSポストセブン
都内の日本料理店から出てきた2人
《交際6年で初2ショット》サッカー日本代表・南野拓実、柳ゆり菜と“もはや夫婦”なカップルコーデ「結婚ブーム」で機運高まる
NEWSポストセブン
福井放送局時代から地元人気が高かった大谷舞風アナ(NHKの公式ホームページより)
《和久田麻由子アナが辿った“エースルート”を進む》NHK入局4年で東京に移動『おはよう日本』キャスターを務める大谷舞風アナにかかる期待
週刊ポスト
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
《豊田市19歳女性刺殺》「家族に紹介するほど自慢の彼女だったのに…」安藤陸人容疑者の祖母が30分間悲しみの激白「バイト先のスーパーで千愛礼さんと一緒だった」
NEWSポストセブン
緊急入院していた木村文乃(時事通信フォト)
《女優・木村文乃(37)が緊急入院していた》フジ初主演ドラマ撮影中にイベント急きょ欠席 所属事務所は「入院は事実です」
NEWSポストセブン
2023年7月から『スシロー』のCMに出演していた笑福亭鶴瓶
《スシローCMから消えた笑福亭鶴瓶》「広告契約は6月末で満了」中居正広氏の「BBQパーティー」余波で受けた“屈辱の広告写真削除”から5カ月、激怒の契約更新拒否
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長》東洋大卒記者が卒業証明書を取ってみると…「ものの30分で受け取れた」「代理人でも申請可能」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
《フジテレビに蔓延するオンカジ問題》「死ぬ、というかもう死んでる」1億円以上をベットした敏腕プロデューサー逮捕で関係する局員らが戦々恐々 「SNS全削除」の社員も
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン