芸能

故宇津井健さん 亡くなった当日に内縁の妻と入籍していた

 3月14日に亡くなった宇津井健さん(享年82)が、それまで内縁関係にあった妻と、亡くなった当日に入籍していたことがわかった。

 JR名古屋駅から車で10分ほどの繁華街の中にある130年の歴史を持つ由緒ある大きな斎場で3月17日、宇津井さんの告別式がしめやかに営まれた。

 宇津井さんは2006年4月に妻・友里恵さん(享年74)を亡くしていたため、喪主は長男(51才)が務めると思われていた。しかし、この日、親族の代表として喪主の挨拶をしたのは、加瀬文恵さん(80才)という女性だった。

 加瀬さんは名古屋きっての高級クラブ『なつめ』のママ。同店には“ヒゲの殿下”の愛称で親しまれた故・三笠宮三笠宮寛仁さま(享年66)にはじまり、トヨタ自動車の名誉会長から、元参議院議長の扇千景(80才)、松平健(60才)、中村玉緒(74才)、林真理子さん(59才)といった各界の重鎮たちが足を運んでおり、その顔ぶれからも“日本一のクラブ”とも呼ばれている。そんな名門クラブでオーナーを務める彼女は、他にスポーツクラブなども経営しており、名古屋の有力な実業家としても知られている。

「もともと宇津井さんと文恵ママが知り合ったのは40年ほど前のことです。宇津井さんのファンだったママが、お友達に頼んで一緒に写真を撮ったのが最初なんです。このときは“単なる一ファン”という感じだったみたいですけどね。それが9年前に、ある食事会で再会して、宇津井さんはお客さんとしてママの店を訪れるようになったそうです」(文恵さんの友人)

 そして、妻の死後、宇津井さんは“寂しさ”を紛らわすためか、東京から名古屋に通うようになっていく。

 そして友里恵さんの死から1年ほどが経ったころ、宇津井さんは大きな決断を下す。“内縁の妻”として自分を支え続けてくれる文恵さんとハワイで結婚式を挙げたのだった。

「ハワイではパワースポットを回ったりしてハネムーンを楽しんだみたいですよ。文恵ママは相当嬉しかったんでしょうね。そのときの写真を仲の良い友人に“縁起の良い写真よ”と送ってましたから(笑い)」(前出・文恵さんの友人)

 亡くなる2週間ほど前、宇津井さんは文恵さんにこんなことを語り始めたという。

「僕は君に喪主をやってほしい。名古屋で葬式をやりたい。だから正式に籍を入れてほしい。息子には僕から手紙を書くから。あなたは商売柄、僕と結婚すると迷惑になるかもしれないけど、僕は、ぜひ君と結婚したいんだ」

 文恵さんにしてみれば、思いもかけないプロポーズだった。そして、宇津井さんが亡くなった3月14日、長男も納得のうえで、宇津井さんと文恵さんは正式に入籍した。亡くなる5時間ほど前、宇津井さんは、か細くなった弱々しい声でこう言ったという。

「籍も無事に入れて、よかった、よかった…」

 この言葉を最後に、宇津井さんは眠るように安らかに、この世を去った。告別式では、泣き崩れる文恵さんを宇津井さんの長男がいたわるシーンも見かけられ、その姿は本物の母子のようだったという。

※女性セブン2014年4月3日号

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