国際情報

ベトナム戦争 韓国軍「ゴダイの虐殺」を生き残った人の証言

 ベトナム戦争当時の韓国の指導者は、陸軍少将の時にクーデターを起こし、軍事独裁政権を樹立した朴正熙(パク・チョンヒ)大統領だった。現在の朴槿恵(パク・クネ)大統領の父親だ。彼は30万人以上の韓国兵を戦地ベトナムに送り込んだ。そこで起こった「虐殺と陵辱」にいま改めて注目が集まっている。

 ベトナム問題に詳しいフォトジャーナリストの村山康文氏は、現地取材を通じ、韓国軍による民間人の無差別殺戮や女性の性的陵辱といった戦争犯罪について、多くのベトナム人から直接の証言を得てきた。

 ベトナム中南部ビンディン省の省都・クイニョンにほど近い「ゴダイ集落」は、韓国兵の暴虐が最も苛烈を極めた地だ。1966年1月23日から2月26日にかけ、多数の民間人が殺された。ベトナム国内では〈ゴダイの大虐殺〉と呼ばれ、いまだ民族の悲劇として語り継がれている。

 同集落にあるタイヴィン村に住むグエン・タン・ランさん(62)は、15発もの銃弾を受けながら奇跡的に一命を取り留めた。同村を襲撃したのは韓国陸軍・首都ソウル防衛師団「猛虎部隊」だった。

「100人を超える韓国兵が村を襲撃したのはまだ朝靄の残る9時頃でした。怒声とともに彼らは村の1軒1軒のドアを足で蹴破ると、屋内にいた人間の髪の毛を掴みながら引っ張り出し、全65人の村人を1か所に集めました。

 韓国兵は一斉掃射で私たちを皆殺しにするのではなく、銃で追い立てて数人単位のグループに分かれさせ、4、5人ずつ集中砲火を浴びせ殺していくという方法を取りました。私の両親や親族も私の眼前で殺されました。

 その最中、韓国兵は中に若い女性を見つけると、寄ってたかって引きずり出し、地面に乱暴に転がした。そして私たちの目の前で輪姦し始めたのです。乱暴の限りを尽くされ、すでに微動だにしなくなった娘を、最後には撃ち殺した」

※週刊ポスト2014年4月4・11日号

関連記事

トピックス

【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
各局が奪い合う演技派女優筆頭の松本まりか
『ミス・ターゲット』で地上波初主演の松本まりか メイクやスタイリングに一切の妥協なし、髪が燃えても台詞を続けるプロ根性
週刊ポスト
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン