もろちん、彼女だけではありません。最近のドラマの中には「磨けばさらに輝く原石」という逸材があちこちに見つかります。
たとえば、松岡茉優。「問題のあるレストラン」(フジ)では、極度に人間嫌いの引きこもり、という役を演じる一方、まったく同じ時期に放送された「限界集落株式会社」(NHK)では、農村でがんばるエネルギッシュな若者に。
農村を支えようとする正義感に溢れた鋭い眼光。それが、「問題の~」の中では、絶えずうつむきかげんにフードをかぶり眼光を隠そうという役。まったく違う人物を、鮮やかに演じわける20歳。当初、本当に同じ人が演じているのかと目を疑ったくらい。演技力には幅がありそうです。
もう一人の注目株が、杉咲花。そう、CookDoのCMでぐっさんを相手に回鍋肉をとりあうあの娘。肉をほおばった時の勝ち誇った表情。目だけですべてを物語る。驚異的な演技力です。
彼女も2013年のドラマ「夜行観覧車」(TBS)でその存在感を際立たせていました。演じたのは、親に対して荒れまくる反抗期の女子高校生。そのブチキレ具合に鳥肌が立った視聴者、多かったのでは。ほとばしるエネルギーが怖い。あそこまで強烈に、恐怖を与える演技のできる十代の女優って、他にいるでしょうか?
その杉咲花さんが、明日3月29日に『化石の微笑み』(テレビ朝日)でドラマ初主演を務めるとか。これは見逃せません。
その他にも、気になる「原石」があちこちに見つかる今のドラマ。眠っている才能が羽ばたく時を待っています。あとはその才能を輝かせるための脚本と演出、ドラマ制作側の手腕にかかっているのではないでしょうか。