ライフ

7月にさらなる値上げラッシュ いよいよ円安が食卓を直撃へ

円安で小麦粉も値上げ

「円安」で食品関係の値上げラッシュが続く。食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が解説する。

 * * *
 今年、食品の価格が次々に引き上げられている。理由は言わずもがな。世界的な需要増加に伴う食品価格の高騰に加え、円安が進行。輸入食材を中心に仕入れ価格が高騰し、これまでの価格の維持が難しくなったからだ。

 年初からの動きをまとめると、まず1月に麺類が値上げを行った。即席麺の主要メーカー、日清食品、東洋水産、サンヨー食品などが一斉に即席麺の値上げに踏み切り、日清フーズ、日本製粉、昭和産業がパスタの価格を家庭用、業務用ともに引き上げた。小麦はその多くを海外からの輸入品に頼っており、円安の影響をまともに受けた形だ。

 2月は冷凍食品。味の素冷凍食品、テーブルマーク、ニチレイフーズなどが家庭用冷凍食品の価格を改定。冷凍食品は3月にも他メーカーも後を追った。同月にはアイスクリームもハーゲンダッツやロッテなど数社が一斉値上げ。4月にはカゴメとキッコーマンがトマトケチャップやトマト加工品を。さらに各乳業メーカーがバターやチーズを値上げした。

 そしてこの7月、さらなる値上げラッシュがやってくる。象徴的なのはチョコレートで、ロッテが「ガーナ」「クランキー」など主要8品目を、森永製菓も「ダース」「小枝」など10品目を値上げする。明治にいたっては10品目を値上げし、14品目について容量減量と、24品目について事実上の”値上げ”をおこなう。

 全国菓子卸商業組合連合会の総会で理事長が「中小メーカーも恐れずに値上げに踏みきってほしい」と発言したことで、他メーカーの追随も予想される。消費者にとってはうれしくないトレンドかもしれないが、チョコレートはこの数十年、もっとも値上げの少ない食品のひとつ。ロッテにいたっては、1974年以来41年ぶりの値上げであり、デフレ脱却を象徴するできごとのひとつともいえる。

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン