国内

裸の首相 裸だと指摘する者はメディアでも子供でも黙らす

 アンデルセンの童話『裸の王様』の最後の場面では、小さな子供の「王様は裸だ」という言葉をきっかけに人々が笑い出す中、王様が最後まで裸のまま従者たちとパレードを続ける。しかし、この国の“裸の首相”は、自分を裸だという者は議員であろうとメディアであろうと、たとえ子供であろうと容赦なく黙らせる。

 自民党勉強会での「マスコミを懲らしめろ」発言問題だけではない。今国会で公職選挙法改正案が成立し、来夏の参院選から高校生を含む18歳以上に選挙権が与えられる。

 海外では選挙の際に選挙権を持たない生徒たちに学校で争点を議論させ、実際の候補者への模擬投票をさせて有権者としての自覚を育てる「主権者教育」を行なっている国が少なくない。

 ところが、自民党は逆に18歳選挙権実施にあたって高校生の政治議論や活動を制限する方針を打ち出した。さる6月25日、同党文科部会は「学校が政治闘争の場になることを避けなければならない」「高校生の政治活動について、学校の内外で抑制的であるべきだという指導を高校が行なえるよう、政府として見解を示すべきだ」とする提言案をまとめ、教育公務員特例法の改正などを求めたのだ。

 背景にあるのは大学生、高校生が安保法案反対を掲げて今年5月に結成した「SEALDs」(自由と民主主義のための学生緊急行動)の動きだ。SEALDsは国会前で抗議活動を行なっており、6月27日にはネットで渋谷ハチ公前でのデモを呼びかけて数千人を集める影響力を見せた。これに安倍首相は神経を尖らせているという。官邸の安倍側近筋が語る。

関連キーワード

関連記事

トピックス

事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
笑顔に隠されたムキムキ女将の知られざる過去とは…
《老舗かまぼこ屋のムキムキ女将》「銭湯ではタオルで身体を隠しちゃう」一心不乱に突き進む“筋肉道”の苦悩と葛藤、1度だけ号泣した過酷減量
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン
“ボディビルダー”というもう一つの顔を持つ
《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」
NEWSポストセブン
チームを引っ張るドミニカ人留学生のエミールとユニオール(筆者撮影、以下同)
春の栃木大会「幸福の科学学園」がベスト8入り 元中日監督・森繁和氏の計らいで来日したドミニカ出身部員は「もともとクリスチャンだが幸福の科学のことも学んでいる」と語る
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン