スポーツ

西武・秋山翔吾 安打日本記録は「積み重ねでは届かないもの」

西武ライオンズが誇る若き安打製造機・秋山翔吾

「プレッシャーを、ないものだと考えるのではなく、敢えてプレッシャーを感じながらやっていきたい」──9月13日にプロ野球史上6人目のシーズン200安打を達成した埼玉西武ライオンズの秋山翔吾(27)が、日本記録(214本)の更新に挑んでいる。9月下旬時点で、新記録は十分に達成可能なペースだ。

「もちろん、CS進出争いをするチームのためにフォアボールを選ぶのは大事なこと。その姿勢は崩さないけれど、『1本ずつ積み重ねて』という意識では届かない記録だとも思っています」(秋山。以下「」内同)

 秋山は一昨年のオフ、幼なじみの彩香さんと結婚。昨年11月には長男も誕生した。この私生活での変化が、本業の野球に大きな影響を及ぼした。

「やっぱり子供はかわいいですよ。独身時代の休日は、録り溜めしてあるテレビ番組をチェックするくらいでしたけど、今は子供の世話をして過ごすことも多い。以前は野球を家に持ち込むこともあったけれど、今はそれも少なく良い意味でオンとオフの切り替えになっている。子供の存在は大きいです」

 秋山は小学6年生の時、父・肇さんをがんで亡くしている。そして、金銭面で少しでも母・順子さんの負担にならないよう、特待生として高校・大学に進学し、「息子をプロ野球選手にしたい」という父の遺志を実現した。

「女手一つで3兄妹を育ててくれた母には感謝しています。だから僕はこれまで何でも母に相談してきました。でも、男同士だから分かることもあると思う。特に最近、父子で一緒に酒を酌み交わすとか、風呂に行くとか、そういうシーンに憧れますね」

 自ら父となった秋山が、人として一回り大きくなったことは想像に難くない。レギュラーシーズン終了まで残りわずか。新米パパは、家族の存在を励みに大記録達成へ挑む。

撮影■藤岡雅樹 取材・文■田中周治

※週刊ポスト2015年10月9日号

関連記事

トピックス

直面する新たな課題に宮内庁はどう対応するのか(写真/共同通信社)
《応募条件に「愛子さまが好きな方」》秋篠宮一家を批判する「皇室動画編集バイト」が求人サイトに多数掲載 直面する新しい課題に、宮内庁に求められる早急な対応
週刊ポスト
ポストシーズンに臨んでいる大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ポストシーズンで自宅の“警戒レベル”が上昇中 有名選手の留守宅が狙われる強盗事件が続出 遠征時には警備員を増員、パトカーが出動するなど地元警察と連携 
女性セブン
「週刊文春」の報道により小泉進次郎(時事通信フォト)
《小泉進次郎にステマ疑惑、勝手に離党騒動…》「出馬を取りやめたほうがいい」永田町から噴出する“進次郎おろし”と、小泉陣営の“ズレた問題意識”「そもそも緩い党員制度に問題ある」
NEWSポストセブン
懲役5年が言い渡されたハッシー
《人気棋士ハッシーに懲役5年判決》何度も「殺してやる」と呟き…元妻が証言した“クワで襲われた一部始終”「今も殺される夢を見る」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(左)、田淵幸一氏の「黄金バッテリー」対談
【江夏豊×田淵幸一「黄金バッテリー」対談】独走Vの藤川阪神について語り合う「1985年の日本一との違い」「短期決戦の戦い方」
週刊ポスト
浅香光代さんの稽古場に異変が…
《浅香光代さんの浅草豪邸から内縁夫(91)が姿を消して…》“ミッチー・サッチー騒動”発端となった稽古場が「オフィスルーム」に様変わりしていた
NEWSポストセブン
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左/共同通信)
【前橋市長のモテすぎ素顔】「ドデカいタケノコもって笑顔ふりまく市長なんて他にいない」「彼女を誰が車で送るかで小競り合い」高齢者まで“メロメロ”にする小川市長の“魅力伝説”
NEWSポストセブン
関係者が語る真美子さんの「意外なドラテク」(getty image/共同通信)
《ポルシェを慣れた手つきで…》真美子さんが大谷翔平を隣に乗せて帰宅、「奥さんが運転というのは珍しい」関係者が語った“意外なドライビングテクニック”
NEWSポストセブン
部下の既婚男性と複数回にわたってラブホテルを訪れていた小川晶市長(写真/共同通信社)
《部下とラブホ通い》前橋市・小川晶市長、県議時代は“前橋の長澤まさみ”と呼ばれ人気 結婚にはまったく興味がなくても「親密なパートナーは常にいる」という素顔 
女性セブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人の時効が消滅》「死ぬ間際まで與一を心配していました」重要指名手配犯・八田與一容疑者の“最大の味方”が逝去 祖母があらためて訴えた“事件の酌量”
NEWSポストセブン
男性部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長
「青空ジップラインからのラブホ」「ラブホからの灯籠流し」前橋・42歳女性市長、公務のスキマにラブホ利用の“過密スケジュール”
NEWSポストセブン
「ゼロ日」で59歳の男性と再婚したという坂口
《お相手は59歳会社員》坂口杏里、再婚は「ゼロ日」で…「ガルバの客として来てくれた」「専業主婦になりました」本人が語った「子供が欲しい」の真意
NEWSポストセブン