もともと経済番組に定評のあるテレビ東京なので、たとえばコンビニの新商品情報VTRにも“経営”とか“市場”の香りがするし、エンタメ情報をほとんどやらない分、その日に押さえておくべき情報をコンパクトにスピーディーに伝えていくのが小気味いい。

 番組HPでの大橋アナのコメントは「ニュースのコンビニに立ち寄っていただけるように情報を各種揃えます!」。私が見る限り、番組のテイストはまさに“ニュースのコンビニ”で、押さえておくべき新情報とニュースをコンパクトにわかりやすく“陳列”しているような番組だ。

 実は大橋アナが報道系の情報番組に就くのは今回の『チャージ730!』が初めて。報道キャスターというと、「新聞を〇紙、読んでます」と威張る(!)女性キャスターが多いけれど、大橋アナの場合は、新聞ももちろんチェックするけれど、イマドキの30代女性と同じくネットもチェックしている。

 その成果の一例をあげよう。先日、『ローマの休日』の舞台になった「スペイン階段」が20年ぶりの改修工事のため、閉鎖されたというニュースを扱ったときのこと。大橋アナはたまたま出演していた私に対し、「(『ローマの休日』のヒロインの)オードリー・ヘップバーンと山田さんは誕生日が同じですよね?」と言ってきたのである。

 驚いた。これは新聞を読んでいただけでは出て来る話ではなく、ネットを検索しているからヒットする話。バラエティー番組を長年担当してきたからこその“演者への細やかなサービス”が感じられたものである。

 で、制作側が「男性視聴者に人気」だと思っていた大橋アナは、結婚したことでイメージが変わったようだ。

 いや、健康的美人で在京局の女子アナの中でもナンバーワンではないかと思える美乳の持ち主であることが男性視聴者に支持されていることに変わりはない。

 だが、結婚して、適度な生活感が垣間見えるようになったこと。2013年1月、軽度の脳梗塞を発症した際、他局や、多くの女性誌で報じられたことが女性視聴者との距離を一気に縮めることとなったようだ。

 その後、現場復帰し、『チャージ730!』という朝の帯番組のメインに就いたことは、視聴者には「応援してあげたい」大きな理由の一つにもなった。

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